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東京芸術大学を卒業し、東京大学大学院を卒業後、建築家として、自由に色々な作品を作ってきた宮脇檀さんが40年近く前に書いたエッセイ集、日曜日の住居学(住まいのことを考えてみよう)で今でも刺激を受けるところがあり、まとめました。
特に、コロナ禍の今だからこそ、もっと考えたい密集して都市に住むについても書かれていました。都市を選ぶことで集合住宅に住む結果、日当たりがどうしても悪くなる、部屋そのものも狭くなる。部屋が狭くなり、ほしい物も置けなくなる。
それでも、通勤を含め、都心へのアクセスは良好で、周りにはスーパーやコンビニ、そしておしゃれなレストランや病院、公園がある。ちょっとした息抜きにはちょうどいいものが全て揃ってる。イベントは毎日どこかしらで行われており、お店の出退店が日々行われ、人生の幅を広げてくれる。
インターネットがこれだけ普及し、自宅でも世界中、宇宙の今さえも除くことが出来る。でも、やっぱり、都市で味わう体験とはどこか違う。都市に来て、自分をさらに磨き、成長することを一度してみることがとても大切だと思います。
・・・前置きが今日も長くなってしまいました。すみません、引越しの失敗例スタートです。
第3908回目の今回は、医療系の専門学校に通っている10代の男性学生の方にお話を聞きました。2016年3月の入学を機に、九州地方内で1DKでの一人暮らしに向け、はじめての引っ越しを行った時のエピソードを詳しく教えてくれました。
引っ越し経験者から部屋探しの失敗やトラブル、良かった点を聞き、自分の今後に生かす。効率よく、満足度の高い部屋探しをして下さい。
【今回のポイント】
九州にある専門学校への入学を理由に引っ越しされた方で、各施設や最寄り駅へのアクセスに関して、強い不安を感じていたようです。
実際、どのような 部屋探しだったのでしょうか?事前のトラブル対策や事後対応は可能なんでしょうか?
1.引っ越しの理由と生活
1-1.引っ越しの理由を教えて下さい。
高校卒業後、専門学校の入学にあたり実家からの通学は不可能だったため、一人暮らしのための部屋を専門学校の近くに部屋を借りました。
1-2.引っ越し後はどんな生活をイメージしていましたか?
平日は学業、バイト、家事を成立させ、週末には友達などと泊まったり、ドライブに行ったりしながら、学生生活を楽しく送りたかったです。
2.引っ越しまでの期間とその理由
一ヶ月程度掛かりました。引越しを検討してから部屋探しをするにしても、動ける期間が週末しかなく、その間で出来る限り部屋を見て決めようと思ったからです。
3.引っ越しの不安
3-1.どんな不安がありましたか?
実際に借りて住む場所の利便性はどうなのか、交通の便利さや普段の買い物をするスーパーなどへは簡単にアクセスできるのかなど、施設や駅への利便性の面での不安が大きかったです。
3-2.不安になった理由を教えて下さい。
初めての一人暮らしで後悔したくないと思ったため、出来る限りたくさんの不動産を回ろうと思っていましたが、想像以上に一軒一軒の内覧に時間がかかったり、いつでも家を見に行ける状況ではなかったため、たくさんの部屋を見ることができなかったことです。
4.部屋探しの失敗
4-1.失敗を教えて下さい。
住む前は金額、間取り、主要部へのアクセスなど完璧と思っていました。しかし、実際に住んでみると、スーパーなどが思っていたより遠かったです。
また、田舎ということもあり、虫が多かったり、カエルなどの鳴き声などが夜うるさかったりしました。そして、想像以上に住んでみると部屋の壁が薄く、隣の部屋で引き戸を閉める音などが聞こえ、かなり後悔しました。
4-2.失敗の理由を教えて下さい。
時間に限りがあったので、部屋を意識して決めてしまったことだと思います。
4-3.失敗再発への対応は?
在り来たりですが、部屋だけでなく周辺の環境はどうなか等、部屋以外にも目線を向けるべきだと思います。不動産を回れる限りまわり、出来る限り内覧をして可能であれば主要部へ実際の方法(歩きなら歩いてなど)でアクセスしてみれば良かったと思いました。
4-4.その他何かあれば、教えて下さい。
特にありません。
5.引っ越し後のトラブル
虫が非常に多く、室内にまでアリやダンゴムシが入っていることがあった。また、下の階に大家が住んでおり、夜中に部屋を歩く足音がうるさいなど注意をされたことがありました。
6.引っ越しして、良かった事
6-1.部屋探しの良かった点
一人暮らしでなおかつ専門学校の近くということもあり、同じ学校の先輩なども多くおり、大家も注意などはしてきますが、基本的に寛容で人付き合いの部分では横のつながりなどは非常に多く、自身の現在の社交性はこの時に磨かれたものだと思います。
また、生活においては食事などを摂らなくなったり、寝るのが遅くなったりなどリズムはかなり狂い、調子が悪くなりました。
6-2.そう思った理由は?
これまで実家暮らしだったので、このような機会がなく、親が食事や掃除などやってくれていたので。
6-3.他に頭の片隅に入れておいた方がいい事はありますか?
特にありません。
7.部屋探しのアドバイス
はじめての部屋探しの場合には室内にばかりこだわらず、周辺環境にも目を向けることだと思います。部屋は最高!でも周辺環境が最悪であれば、おのずとその部屋にも愛着などは湧かなくなってきます。
なので総合的評価をして、ここで頑張りたいやここに住みたいと思えるところに住むのが良いと思います。あとはたくさん不動産屋をまわり、部屋を内覧をすることだと思います。
8.仕事絡みの部屋探しの失敗
まず、部屋探し自体が簡単ではないことです。いつでも簡単に不動産に行って部屋を探せるわけではないので時間との勝負だったり、最悪1日で決めてしまわなければならない可能性がある点です。また、ネットである程度調べて行っても、実際に話をきくと、金額が全く違ったりなどが多かった点です。時間がない中では特にネックになりました。
就職などでの引っ越しでは、遠方になってしまうと人間関係を一から作り上げたりするのが不安であり、不満であると思います。原因としましては、遠方になってしまったばかりに友達などが近場に居なくなってしまうからです。
9.不動産会社の選び方
9-1.選んだ理由を可能であれば、教えて下さい。
結果的に、その家屋に決めた理由はどこの不動産が管理しているか分からず、直接家屋を訪ねました。たまたま大家さんがおられ、お話をして内覧までさせていただいて、非常に人情味あふれる温かい方だったので決めました。
9-2.不動産会社に期待する事は?
最近、増えてきつつありますが、オンラインでの内覧などを行えば良いと思います。ただ、部屋の中だけでなく、建物や周辺施設に関して、よく調べ、教えてくれると助かります。
また、ネットで掲載している場合は表記の金額を家賃だけではなく、生活するようになると必ずかかってくる分の金額も含めて表記すると判断がしやすくなると思います。人によって金額が変わる部分は必要な場合にはいくら上乗せするなどの表記もあるとなお分かりやすく、時間がない方でもスムーズに話が進むと思います。
10.部屋探しの失敗を聞いての考察について
実家からの独立ということで初めてのお引っ越しをされたとのことで不安も多かったかも思います。今回は、室内と交通の面ばかりを気にして、周辺環境にまで気が回らなかったとを後悔されていました。ポイントは二つあると思います。
10-1.ネットに掲載されている初期費用と実際の費用
人生の中でも、引っ越しにかる費用はとても大きく、家計の負担にもなります。一回30、40万円も掛かる引っ越しを一生の内に3回、4回とするのが一般的ですが、それ以上する方もいらっしゃいます。ネットに掲載されている賃貸物件の初期費用は、業者毎によって費用が大きく異なる場合がありますので相場観を見極めることが大切です。
中には、仲介業者が紹介するオプション費用が加算されていたり、入居のタイミングや契約者の保証内容によって、金額は大きく変動します。あくまでも概算になる為、メールで問い合わせてみたり、業者に直接確認しておくことをお勧めします。オプションの商品は任意の場合が多いので「これは外せないですか?」と質問してみることも大切になります。
10-2.周辺環境はグーグルマップを活用しよう
初めてのお引越しでこだわりを決めてお探しされたことは大変素晴らしいことだと思います。周辺環境は知らない土地に行くときには必須の条件として加えた方がいいので、「グーグルマップ」を上手に利用して下さい。
自分の気になる物件の住所で検索すると、検索欄の下部に「付近を検索」をいうボタンが出てきます。ここに、例えば”スーパー”や”コンビニ”などで検索すると、地図で表示されている範囲でたくさんの施設が確認できます。これで予め自分の住みたいエリアに何があるかを知ることが出来ますし、逆に施設が充実しているエリアを確認して、その周辺で物件を探すということも可能になります。 以上の点を踏まえて、次回のお部屋探しでは良い物件に巡り合われることを願っています。
沢山の部屋探しの失敗例を分析していく中でいつも思うのが、いつの時代も情報弱者は引っ越しだけでなく、仕事でも、私生活でも、損をする可能性が非常に高いと言うことです。その為、時間がない人は別ですが、せっかく何十万円もの大金をかけて、引っ越すなら、将来後悔しないために、正しい情報を身に付け、部屋探しをするようにして下さい。
私たちはこれまでの経験やセンスを先行させ、お客様の満足度を下げたり、上げたり、サービスの質をブラさないように、先ずは経験者のデータを使ってゴミや地雷部屋を除去する方が自分に合った部屋を探し、充実した毎日を過ごすというゴールに圧倒的に早く、近づく事が出来ると思っています。もう何も武器を持たず、竹やりやこん棒ぐらい??で圧倒的な物件数と戦う時代はもう終わったのでは?と個人的には思っています。
もし、それでもなんか、ダメな感じがする場合には、メール✉で連絡をもらえれば、何かアドバイスできると思います。特に、これまでの引っ越しの失敗インタビューを生かし、事件・事故に遭わない部屋探しの手順を基に回答や対応していきたいと思っています。最後に、他にも同じような部屋探しの失敗エピソードがあります。部屋探しで失敗して、損をする前に読んでみませんか?
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あなたの大切な人生と平穏が守られますように、これからも私たちは引っ越しの失敗談をベースに、賃貸の専門家集団として、地域や建物の情報を中心に提供、検証していきます。
今回もサクッと読み切れるように、私たちなりにポイントを整理して記載しました。最後まで読んで頂き、本当にありがとうございます。
※なお、これまで聞かれることが多かった質問に関して、サイト移動を機に、もっと参考になるよう一部内容を修正・追記し、投稿しています。
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