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土地勘のない街への引っ越しやはじめての部屋探しで悩んでいる方へ、『失敗にハズレなし』の信念で、正しいお部屋の選び方を学んでみませんか?
ところで、以前、OWNDAYSの田中社長の新刊『大きな嘘の木の下で』について書いた時に少し出てきましたが、私が行っている失敗研究の名著と言えば、『失敗の本質』です。
著者の鈴木博毅氏は失敗の構造から新たなイノベーションへのヒントを探ることをライフワークとしています。この書籍は日本軍がなぜ、アメリカ挑み、完膚なきまで敗北したのかを分析しています。その中で、自分的に刺さったのが、有名なマリアナ沖海戦の話が科学的思考を無視され、唖然とする日本人科学者の章です。
実は、アメリカ軍と同じレベルの技術を持っていた日本軍。ただ、日本軍の上層部や現場で戦っている日本兵は自分たちが理解できない現場の力について、軽蔑する思考が強く、この戦いでも日本人科学者のレーダー開発の成果を戦闘現場に活かす柔軟性が全くありませんでした。
では、部屋探しに置いて、オンライン内見や面談など、コロナ禍と共に急速に進んだDXなどのデジタル化の中でどうするのが最も賢いか?
前置きが今日も長くなってしまいました・・・すみません、続きは考察の方で。失敗例スタートです。
第3968回目の今回は、不動産営業をしている20代の男性会社員の方にお話を聞きました。2019年11月に一人暮らし・自立をするため、関東地方から九州地方(沖縄等含む)への1Kでの一人暮らしに向け、はじめての引っ越しを行った時のエピソードを詳しく教えてくれました。
引っ越し経験者から部屋探しの失敗やトラブル、良かった点を聞き、自分の今後に生かす。効率よく、満足度の高い部屋探しをして下さい。
【今回のポイント】
関東地方から九州地方(沖縄等含む)へ、一人暮らし・自立を理由に引っ越しされた独身男性の方で騒音やトラブルに関して、強い不安を感じていたようです。
実際、どのような 部屋探しだったのでしょうか?事前のトラブル対策や事後対応は可能なんでしょうか?
1.引っ越しの理由と生活
1-1.引っ越しの理由を教えて下さい。
元々住んでいた場所を離れたくて引越しを決意しました。加えまして、社会人になったら男は実家を出るのが当たり前という考えがあったので、一人暮らしを検討したのもあります。
1-2.引っ越し後はどんな生活をイメージしていましたか?
部屋には好きな家具を置いて、仕事終わりにお酒を飲みながら映画鑑賞をしているような生活を送りたかったです。
一人暮らしなので友達や彼女を気軽に部屋に遊びに来てくれるのも一人暮らしの特権だと思います。
2.引っ越しまでの期間とその理由
一ヶ月程度掛かりました。管理会社、保証会社の審査が大体一週間程度、書類作成に二週間程度かかってしまうので、比較的余裕を持ってお引っ越しができるのは1ヶ月はかかると思います。
3.引っ越しの不安
3-1.どんな不安がありましたか?
お部屋探しを急いでいた、遠方だったのもあり、部屋の中を見ずに決めました。実際に住んでみると床のきしみなどが気になり、すぐに引っ越したいと思っておりましたが、住んでみると駅までのアクセスもよく、床の音も気にならなくなりました。
3-2.不安になった理由を教えて下さい。
一人暮らしはひたすらお金がかかると改めて感じました。引越しの初期費用をはじめ、家具、家電を揃えたりなど色々なことにお金がかかります。
4.部屋探しの失敗
4-1.失敗を教えて下さい。
引越し先では実際に住んでみないとわからないこともあります。私の場合は、建物自体が湿気がすごくカビが生えやすいのでその対策のお金も別にかかります。
4-2.失敗の理由を教えて下さい。
初期費用に関しましてはネットで書いてある通りに家賃の4~6倍を覚悟しておけば、実際に値段を目の前にしてもそこまで驚きはないかと思います。
湿気に関しましては、実際に住んでみないとわからないので、そこからその部屋に合った対策を考えていくことが大切かと思います。
4-3.失敗再発への対応は?
日当たりや風通しを考慮した部屋選びが大切だと思います。この時は、窓を開けっぱなしにして、換気していました。
4-4.その他何かあれば、教えて下さい。
特に思いつきません。
5.引っ越し後のトラブル
私の場合はカビです。お気に入りの服がカビてしまい、とてもショックでした。その他にも建物の構造上、インターネット接続が電柱からできないなど、細かいトラブルもありました。
6.引っ越しして、良かった事
6-1.部屋探しの良かった点
一人暮らしをして感じたのが、意外と自分はなんでもできるのではないかと思いました。それが仕事や人間関係の自信につながることもありましたし、一人暮らしは人を成長するものだと思います。
6-2.そう思った理由は?
掃除、洗濯、食事などを全て自分で行う中、そう思いました。
6-3.他に頭の片隅に入れておいた方がいい事はありますか?
繁忙期の前にお引っ越しができたのである程度自分の条件に合ったお部屋を見つけることができました。お部屋探しをする際は多少空家賃を払ってでも自分の理想のお部屋をキープしておくことが大切だと思います。
というのも、悩んでいるうちに他の人が契約をしてしまったショックは大きすぎると思いますからです。
7.部屋探しのアドバイス
少しの期間住まわれるなら気にしなくても良いかのしれませんが、やはり立地と周辺環境は大切です。
料理をしないので周りにコンビニがあればいいやと思われる方も多いと思いますが、毎日コンビニや外食はお金がかかるとわかり、いざ自炊をしようと思った時に、周りにスーパーがないと非常に困ります。
8.仕事絡みの部屋探しの失敗
一番大きいのはその土地のことが全くわからないことだと思います。周辺環境などネットでの情報でしかわからないので実際に一回行ってみた方が良いかもしれません。
加えまして、知り合いがいないことだと思います。何かあった時にすぐ助けに来てくれる人がいないことはとても不安に感じると思います。何も知らない土地で初めての社会人、一人暮らしというものは非常に不安になると思います。
しかし、一人暮らしを経験した人としていない人は人間的に成長度が違うと思っております。一人暮らしをしていると頼れるのはいつも自分だけなのでそれがプレッシャーになる時もありますが何よりの自信につながります。
9.不動産会社の選び方
9-1.選んだ理由を可能であれば、教えて下さい。
いろいろな不動産を回りましたが、そこまで物件に大きな差はなく、情報に関しましてはほとんど変わらないと思って良いと思います。
そうなるとやはり選ぶのは担当者の人の良さになってくるかなと思います。どれほど親身に自分のお部屋探しのお手伝いをしてくれるのかが重要なポイントだと思います。
9-2.不動産会社に期待するは?
周辺環境に関しましてはネットや不動産担当者さんの知識や内覧の際にある程度カバーできるかと思います。知り合いに関しましては、不動産屋さんがパイプ役になってもらえると面白いかもしれません。
10.部屋探しの失敗を聞いての考察について
10-1.今回は、カビが発生してしまってお困りのようですね。
カビの発生につきましては特に梅雨時期に被害が出てきます。換気が容易にできなかったり、通風がよくないとすぐにカビが発生し大切な洋服やバッグなどにも被害が及ぶ可能性があります。これは内見時にチェックを行うことによって防ぐことができますので、チェックポイントをお伝えします。湿気の溜まりやすい収納内部、キッチン下やクローゼット、サッシの下部に黒いカビが見えたら発生しやすいという証です。実務上、内見時にお客様をお連れしますが、湿度計をご持参される方もいらっしゃいます。
10-2.初期費用に関しては前家賃含めると約5倍を目安にしてくださいとお伝えしています。
なので、単純に10万円のお家賃だったら50万円ほどが初期費用として掛かってきます。その他、引っ越しの費用や家具や家電の購入費、インターネットの工事費用など費用がどんどんと重なってきますので、ギリギリで引っ越しをするのではなく、余裕を持って行動することがいい物件に出会える確率を上げる方法です。今回の経験を活かして、次回のお部屋探しではきっといい物件を見つけてください。
ここまで読んで頂き、ありがとうございます。あなたの部屋探しに今回の失敗を参考にしてもらえると嬉しいです。ただ、自分で色々と確認するのが面倒な場合には、その担当者に色々な確認をお願いする方が効率的だと思います。
前半の方で書いた、急速なデジタル化の中で、失敗の少ない部屋探しをするにはどうするかですが、当社が800人近い人に行ったアンケートで70%近い人が後悔や失敗している現実から考えると、部屋探しも失敗の芽をこれまで世に出ていなかったデータを使い、真っ先に潰すのが一番効率的だと思ってます。
あなたはどちらですか?事実であっても、これまでのようにまずは感覚やセンスを活かした部屋探しを始めますか?
私はこれまでの経験やセンスを先行させ、お客様の満足度を下げたり、上げたり、サービスの質をブラさないように、先ずは経験者のデータを使ってゴミや地雷部屋を除去する方が自分に合った部屋を探し、充実した毎日を過ごすというゴールに圧倒的に早く、近づく事が出来ると思っています。
もう何も武器を持たず、竹やりやこん棒ぐらい??で圧倒的な物件数と戦う時代はもう終わったのでは?と個人的には思っています。
もし、それでもなんか、ダメな感じがする場合には、メール✉で連絡をもらえれば、何かアドバイスできると思います。特に、これまでの引っ越しの失敗インタビューを生かし、事件・事故に遭わない部屋探しの手順を基に回答や対応していきたいと思っています。最後に、他にも同じような部屋探しの失敗エピソードがあります。部屋探しで失敗して、損をする前に読んでみませんか?
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あなたの大切な人生と平穏が守られますように、これからも私たちは引っ越しの失敗談をベースに、賃貸の専門家集団として、地域や建物の情報を中心に提供、検証していきます。
今回もサクッと読み切れるように、私たちなりにポイントを整理して記載しました。最後まで読んで頂き、本当にありがとうございます。
※なお、これまで聞かれることが多かった質問に関して、サイト移動を機に、もっと参考になるよう一部内容を修正・追記し、投稿しています。
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