目次
融資の付きにくい、旧耐震や反社会的勢力が使っていたマンションを高値で売却したい方へ、
今回の案件は、築古で以前の利用者が反社会的勢力でインターネットにも記載され、多くの方に知られていた区分マンションを2024年6月に6,000万円近い値段で個人に売却できた事例を紹介します。
1.はじめに
今回の案件は、2023年春に売主様がいわくつきのマンションの購入を持ち掛けられた所から始まります。
売主様とは、このマンションを購入する直前に、台東区や神奈川県秦野市の更地を売却させてもらいました。
そのため、どのようなスタンスで不動産投資をされるかぼんやりとは分かっていました。
が、以下、二つのポイントがネックになるのではと思いました。
まず、1981年より前に建てられ、旧耐震のマンションである事。
特に、都心であるほど立地が良く、ヴィンテージマンションと呼び、旧耐震でも売買が頻繁に行われています。
同じ旧耐震でエレベーターも無しでしたが、板橋区常盤台の区分マンションもちょっと前に売却することが出来ました。
次に、退去済みではあるものの、過去の反社会的勢力の事務所として、使われている可能性がある事。
当初聞いた時、これは正直、厳しいと思いました・・・。
なぜなら、銀行からの融資が利用できないと思ったからです。
反社会的勢力が借主のマンションでも銀行の融資は利用できません。
そのため、現金での購入が可能な個人や買取転売を考える不動産会社ぐらいしか買主がいないのではと思っていました。
ただ、相談者である売主は上記の理由から昨今のようにマンション価格が高騰している中でも本物件を安く購入することが出来ました。
都心立地で、ファミリー物件ではあるものの、周辺の相場を踏まえ、リーズナブルな価格で売り出すことが出来、当初2カ月で100件を超える問い合わせがありました。
2.物件情報
この物件は文京区にある旧耐震の区分マンションで、最寄駅から徒歩3分程度で利便性も良く、通常であれば、すぐに売れてしまいそうでした。
手間と利益を考慮し、写真のように入居者が退去したままの状態(購入後リフォームやリノベーションが必要な状態)で売り出しを開始しました。
それでも、都心立地の売り物件が少ないため、当初2~3カ月は問い合わせや内見が多くありました。
当初、売却価格を高くするため、個人の方を購入者に考えていました。
ただ、買付や融資の話になる前に、どのようにリフォームを行うかで設計士や内見を何度も行うため、時間が掛かってしまいました。
そのため、売却価格を高くするため、個人の方をターゲットにしつつ、売却戦略を変え、リノベーションを行い、完成後の部屋の雰囲気を見て、購入してもらう事にしました。
3.事例概要
3-1.反社会的勢力が使っていたかもしれないマンション、先ずはどうするか?
売主様が以前の利用者が反社会的勢力の事務所として使っていた可能性があり、相場よりかなり安い価格で買えたので購入したマンションでした。
私たちも管理会社と管理人、そして、警察署に連絡し、事実を確認後、インターネット上に書かれている内容を一つ一つ連絡し、直してもらいました。
事実をキチンと確認した上で、売却活動を進めて行きました。
リノベーションを行って、個人の方に売るため、先ずはリノベーションの内容を決めました。
3-2.どのような間取りが高く売れるのか?
ニーズを知るため、SUUMOやホームズを見て、どのような相場が高く売れるのか、調べました。
結果的に、カップルやお子様がいる家族をターゲットに、2LDKの間取りにしました。
この価格帯が最も少なく、かつ高く売れそうでした。3LDKも少ないのですが、面積単価を考えると、2LDKの方が良さそうでした。
3-3.リノベーションを目玉に売却をすすめる
結果的に、リノベーションは企画から工事完了まで半年ぐらい掛かりました。
工事費用は4社に現場を見てもらい、間取りを基に相見積もりを行いました。
最終的には、以前もお願いしたことのある工務店にお願いし、工事を進めつつ、購入希望者に内見をしてもらいました。
3-4.改修後、1カ月で買付が入る
改修後も10組以上の検討者に見てもらい、最終的に反社会的勢力が使用していた可能性があるものの、住宅ローン実行の可能性が高いご家族に購入して貰いました。
他にも検討者がいたため、売買価格を調整し続け、結果的に、200万円の指値はあったものの、それでも購入や工事費を踏まえると十分な利益が出たため、売主様も喜んでいました。
購入希望者が多くいたため、質疑のリストを作成し、同じ内容を各希望者に共有し、後々のトラブルを潰していきました。
3-5.なぜ、高く売ることが出来たのか?
港区を中心に2020年のコロナ禍以降、インフレの影響もあり、マンション価格が高騰していたのが大きな要因だと思います。
他にも、売主を守るため、反社の使用について、事実をキチンと確認でき、インターネット上の各サイトに連絡し、修正を求めたことも大きいと思います。
そして、リノベーションを行ったことで、検討者様が購入後の生活をイメージでき、高く売れたかもしれません。
また、同時に進んでいた売却案件同様、3月の年度末に向け、銀行が積極的になるタイミングで、現地を内見する何人かと同時に立ち合いも行いました。
その際に、指値幅や同じ情報を各検討者に伝えている事を話し、各人を積極的に買い煽っていき、結果的に売主が当初イメージしていた希望価格を上回る価格で買付をいただきました。
ただ、買主の方がとても忙しい方で、記述の通り、融資が難しいマンションだったため、その後、決済・引き渡しまで3カ月程度掛かってしまいました。
個人的には、『お金のある人は誤って、評価の低い不動産を買いがちだ』と思っています。
と言うのも、お金があるので銀行の評価が低くても、その分、手持ちの現金を出す事で購入する事が出来るからです。
だから、資産性や将来の売却を見据え、物件の購入にあたっては『銀行の融資が付きやすい評価の出る物件』を選んでください。
特に、購入にあたっては相場だけを見るのではなく、銀行評価のポイントを含め、キチンと教えてくれる不動産屋が必要になってきます。
「東京都内であっても、後々売りにくい物件で損してしまった・・・」と言うのは、多数存在します。
4.内見まで、どうやって希望者をじらすか?
今回の事例に合わせ、これまで10年以上、不動産売却の仲介をやってきて、思ったことを書きます。
4-1.物件資料の開示
人気物件の様に出し渋るのが大切だと思ってます。
もちろん、必要な資料をスピーディーに出すのも大切です。
ただ、希望者に対して、反響や内見数、売却理由など、ウソのない範囲でどのように伝えるか、本当に大切だと思います。
ポイントは駆け引きです。
4-2.内見調整や現場で
内見時間の調整や買主の内見にも立ち会い、指値をどこまで受け付けるのか?
そして、他者にも同じ情報を開示し、検討してもらっている事を伝え、競合他社との買い煽りを醸成して行きました。
その結果・・・、過去にないほど高い買い付けを貰う事が出来ました!
ここでも、ポイントは駆け引きです。
4-3.買付後の価格交渉
既に一番高い買い付けを貰っていましたが、売主の責任を少しでも減らすため、瑕疵担保免責や室内の備品の処分について、どこまで行うのか、重い物・お金が掛かる物は残して言って良いのか等も調整していきました。
問題がある物件は駆け引きが下手な仲介に任せても、高い値段では売れないと思います。
せいぜい、買取業者から出てくる相場以下の買付を持ってきて、「これが精一杯です!よろしくお願いいたします!!」と言われて終わりです・・・。
特に、売却する時はキチンと駆け引きが出来る経験のある仲介にお願いして下さい。
5.相続を含め、築古のマンションを高く売るには?
5-1.買いあおり
今回、売主側専門の仲介担当として、売主様の期待を裏切らず、取引が出来て、本当に良かったです。
古いマンションをどのように良く見せるか?
というのも、実需のマンションだけでなく、戸建ても多少高い価格でも条件に合っていれば、購入希望者様は内見に来てくれます。
そこで、どう競争原理を醸造し、買い煽るか?
そして、敢えて、相場以上の高い価格で売りだし、検討者の指値で希望価格に調整する方法も上手くいって、僕も担当者として、自信が付きました。
5-2.リノベーション
相続などで築古の物件を売る場合、高く売るためにはリノベーション又はリフォームを行った方が良い時もあります。
というのも、室内が汚れていると、購入者の印象が悪く、購入価格も伸びません・・・。
一方、リノベーションを行い、購入後の生活がイメージできると、購入価格が大きく伸びます。
例えば、世田谷区でマンションのリノベーションを行い、売却に成功した事例はこちらです。
6.物件の売却を誰に相談するのか?
6-1.個人向けの不動産投資を初め、学んだ教訓の一つは『相場だけを理由に物件を売却すると、損をする可能性が高い』と言う事です。
特に、相対取引の不動産はその傾向が強いかもしれません。
極論、誰か、一人、買主を見つければいいので、その人に刺さる物件であれば、相場を無視した価格で売れる可能性が大いにあります。
と言うのも、相場より、割高だと思われる物件でも購入者・投資家が購入するのは保有するストーリーを買っているからだと思います。
そして、このストーリーが失われない限り、資産価値の上昇は続き、保有・投資する意義があると思います。
例えば、実家の近くだったり、ペットの飼育が出来たり、他にも再開発などは、発表だけでなく、実際に完成し、街並みが出来るまで資産価値の上昇は続く又は保たれる傾向があります。
その為、『不動産によっては相場を無視した価格で売出しをする事も一考だ』と思います。
6-2.次は、誰にマンションの売却を頼むか?
それは、『物件毎の売却ストーリーを上手に作ってくれる担当者だ』と思います。
この物件は、高い値段での売り出しから指値を使った買い煽りを含め、たまたまその辺りがハマった可能性があります。
そのため、ともかく、自分の仲介に自信を持った案件です。
6-3.自分にあった物件をキチンと紹介してほしい方へ。
私たち、リビングインはこれまでの地方RC一棟を長期保有すればいい的、誰でもなんとかなったアベノミクスが終わり、次の五年、十年は『投資するストーリーが大切になる』と信じ、活動しています。
その為、オンラインを含めた面談を行い、あなたの状況や希望にあった不動産を一つ一つ丁寧に紹介するオーダーメイドなスタイルを取っています。
特に、ここ4年間、不動産をただ紹介し、管理するだけでなく、投資ストーリーを作り、積極的に共同で投資も行っています。
一年で数億の資産を作る!等ブームに乗ったやり方ではなく、東京の再開発や新駅・延伸、道路拡張の好影響を利用し、5年、10年と時間が掛かります。
それでも、再現性の高い投資手法をいち早く取り入れ、私たちに関わった方には、着実な成長と確実性の高い不動産投資をやって頂きたいと思っています。
私たちは、都内を中心に再開発地域を2019年以降、2020年と2021年と実際に現地を見て、取引に活かしてきました。
土地価格だけでなく、人口や乗降客数、都市計画の状況を整理し、良い再開発・悪い再開発を判断してきました。
面談等のご連絡はこちらのページより、ご連絡下さい。
*現在、無料相談から取引のご依頼を受けた場合、手数料を1.5%とその消費税に減額しております。
一度面談をしたことで、その人となりが分かり、信頼関係からその人のために頑張りたいと思い、仕事がスムーズに進むことが多いためです。
また、2012年以降、250件超の不動産取引を担当し、どのような不動産を購入・売却すべきか、理解しつつあります。
例えば、地方だけでなく、東京においても高齢化による戸建てからマンションへの住み替え相談が増えています。
今後も私たちの強みを生かせる案件を丁寧に見つけ、不動産のご紹介していきたいと思っています。
他にも、住宅ローンの返済が不安な50代の方の住まいの購入や売却をどうするか、悩んでいる場合、『LINE公式の無料相談』や『電話相談』からお気軽にお問い合わせ下さい。
*私たちはたらい回しなく、実務担当が直接対応いたします。
>>これまでうまく行った解決事例はこちらのページにまとめてあります。
また、私たち、アリネットのgoogleでの口コミはこちらのページにまとめてあります。
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