こんにちは、住まいのお悩み無料相談、アリネットで住まいのお悩み相談を受けている不動産鑑定士補兼相続アドバイザーの相楽です。
相続に際しては、相続放棄を選択するケースがしばしば見られます。
相続放棄は、主に借金や債権を引き継がないために行われますが、それ以外にも様々な理由で選択されることがあります。
例えば、親の家業を長男が継ぐ場合や、土地や建物しか遺産がない場合、特定の相続人が親の面倒を見ていたことからその相続人に全てを任せ、他の親族が相続放棄を行うことがあります。
こうした場合、相続放棄をしてくれた親類に対してお礼をすべきかどうか、またお礼をするならどの程度のものが適切かを考えることが必要になります。
そこで今回は、相続放棄に伴うお礼について解説していきます。
1.相続財産の確定
まずは、相続財産の確定について解説します。
1-1.財産の確定が必要な理由
相続放棄を依頼する際には、最初に遺産の内容を明確にする必要があります。
これは、相続人が法定相続分として本来受け取るはずだった財産の額を知ることで、その金額を基にお礼の額を決めることができるからです。
1-2.トラブル防止のための重要性
もし、お礼を一切せずに済ませられれば理想的ですが、後々トラブルに発展する場合、その原因が全くお礼をしなかったことにあることも少なくありません。
そのため、相続財産の確定を行い、正確にどれだけの額を本来受け取るはずだったのかを把握することが重要です。
2.相手との妥協点の設定
続いて、お礼に関する相手との交渉について解説します。
2-1.相手の要求に対する慎重な対応
相続放棄をしてもらう際、相手からお礼を求められることがあります。
この場合、相手の言い値にそのまま応じるのではなく、慎重に対応することが大切です。
例えば、相続人が本来受け取るはずだった財産が1000万円であれば、それ以上の額をお礼として求められるのは不当です。
2-2.関係性に応じたお礼の設定
相続放棄を依頼する相続人と被相続人との関係性も考慮し、それに見合ったお礼の額を設定する必要があります。
相手の要求と自分が許容できる最低限の額を決め、その範囲内でいくつかの選択肢を提示し、相手に選んでもらうことが重要です。
3.正直な説明の重要性
最後に、相続放棄を依頼する際の説明について解説します。
3-1.財産独占の疑念を避けるために
相続放棄を依頼する際、理由を正直に説明しないと、財産を独り占めしたいからではないかと疑われ、トラブルの原因になることがあります。
3-2.正直な説明による納得の形成
例えば、家や土地しか財産がなく、それらをお金に換算するとどれくらいの価値になるかを説明します。
さらに、その家を売却する意図がないことを伝えた上で、相続放棄を依頼し、お礼を申し出ることで、相手も納得しやすくなります。
まずは正直に状況を打ち明けることが、円滑な相続手続きを進めるための鍵となります。
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