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これまで、東京ではじめての一人暮らしする方向けに、4,000件を超える部屋探しの失敗例を見てきた我々が考える満足度の高い部屋をいかに効率よく探すかとその注意点に特化して、口コミや失敗談から分かった内見とは?から、内見のメリットやデメリットや内見なしで引っ越しても大丈夫か?そして、揉めない内見のキャンセルの方法を中心に説明してきました。
特に、データを分析すると、引っ越し経験の少ない男性の遠方への引っ越しは後悔する可能性が高いので、面倒な内見の必要性を理解し、部屋探しを始めた方が失敗や後悔は圧倒的に減ると思います。
ちょっと前に、相談があったトラブルに対して、内容証明と簡易書留の使い方や注意点3つ、こちらのページにまとめておきました。
今回は、基本的なところから失敗談や実例を基に、満足できる引っ越しが出来るよう隣人や騒音トラブルを避ける内見でのチェックポイントについてまとめました。個人的には、部屋探しから引っ越しまで一ヶ月や二ヶ月と時間を掛け、30万、40万と高額の費用を払って、せっかくするなら、将来の時間やお金をムダにしないよう、長く住めそうな、自分にとって、上手に成長できる部屋を選んで下さい。
ちなみに、繁忙期など稀にあって哀しくなる、スマホから物件の問い合わせで無視されないメールでの内覧希望の書き方はこちらにまとめています。
>>一人暮らし向けのお部屋を探している女性から質問された『隣人トラブルを効果的に避ける方法』についてはこちらのページにまとめておきました。実際にあった内容を基に、参考になるようにまとめているので、これから引っ越しを考えている方の役にやつと思います。
1.賃貸と騒音トラブル
物件を管理していてもっとも相談されることの一つ、隣人・騒音トラブルについてまとめました。余計なトラブルを避けるためにもぜひ確認してほしいです。近年、AIRBNBを始めとして、民泊が流行り、夜中も隣でパーティーをしてうるさい、酔っ払いがベランダで叫んでる等インバウンドが活況だったからとは言い切れませんが、色々な隣人・騒音トラブルがうちにも連絡が来ました。
賃貸物件には様々な人が住んでいるので、自分の努力だけでは完全には防ぎきれない部分もあります。しかし、中には事件や裁判にまで発展するケースもあるので安易に考えすぎない方が良いと思います。以前、騒音トラブルに関して、裁判まで行った事例を下記にまとめています。気になる方は見てみて下さい。結構、細かい問題でも裁判になっています。
>>【元弁護士と考える】裁判事例で見る賃貸マンションの騒音トラブル(一人暮らし編)
2.RC・鉄骨・木造等建物の構造的に騒音になりにくいのは?
一般的なマンションの構造で言えば、「RC>鉄骨>木造の順で騒音が起こりにくい」とされています。とはいえ、RC構造でも壁の厚みや造りによっては音が気になることもありますし、素材として音が響きやすいこともあります。その為、基本的にはRC構造を優先して選びつつ、内覧で音漏れや周辺とのトラブル状況を確認するのが安心です。構造だけでなく、どのような人が住んでいるかも騒音トラブルの大きな原因になります。
個人的には、あなたと同じような人が住んでいるマンションを選ぶのがポイントだともいます。単身者専用、又は単身者が多く住むマンションの方がトラブルが少ないかもしれません。単身者と家族が混在しているケースでは子供の走る音が聞こえてきて、うるさいなどあり、防音・消音マットを敷いてもらったこともありました。
>>引っ越し後に分かった「隣人トラブル」の告知義務違反、不動産会社やオーナーに再度の引っ越しの損害賠償の請求は可否を弁護士に記事にしてもらいました。
3.騒音問題が起こりにくい立地とは?
幹線道路から一、二本入ったような住宅街の中にあるマンションが基本的には騒音問題に悩まされにくい立地です。駅の近く又は幹線道路沿いは電車や車、人の往来、繁華街の近くは酔っ払いなどで深夜までうるさくなることがあり、エアコン生活で窓が開けられないといったことまでクレームがありました。
特に、都内、都心では高速道路の高架との距離や高さに注意してください。高速道路の高さと同じ階層に住んでいると、距離が離れていても夜間は音が気になることもあります。高速道路は夜間トラックの移動もあり、ずっとうるさい事が多いです。内覧時に防音サッシがどこまで効果があるのか?もちろん、効果はありますが、絶対ではありません。他にも、マンションの下に地下鉄が通っていて、振動と騒音が・・・という失敗談もありました。
実際の引っ越しの失敗事例では以下のようなものがありました。はじめての一人暮らしで何度か確認したものの・・・特に、家にいることが多く、
世田谷区の方で実際にあった騒音に関する相談を参考に、
また、準工業地域は倉庫や工場へ荷物を運ぶトラック等の大型車が行き来するため、
>>何度か内見し、部屋は分かったもののご近所の騒音は実際に住むまで分かりませんでした
4.騒音に悩まされにくいお部屋とは?
これまで管理をしてきた経験から、比較的騒音に悩まされにくいお部屋の特徴として、下記の3つが挙げられます。ちょっとした部屋選びのコツを知らないだけで、帰っても緊張してる人が結構います。効率よく、騒音トラブルに合わない部屋を選んで、将来的な損失を避けて下さい。
>>「失敗例や口コミを基に騒音トラブルを最小限にする、失敗しない部屋選びの方法とは?」
4-1.角部屋
有名な話ですが、家賃が若干高い分、避けている人が多い様です。RC造のマンションなどは気にならないと思いますが、木造アパートや鉄骨造のマンションの部屋を選ぶ場合にはこの点は意識しておいた方が良いと思います。角部屋は隣室が一つしかない分、騒音トラブルも起こりにくいです。ただし、お部屋のすぐ隣に階段やエレベーターがあると機械音や人が歩くたびに響くことがあるので内見時に室内とお部屋周辺の状況は確認してください。
4-2.階段やエレベーターから遠いお部屋
階段やエレベーターなどが近いお部屋は自分が行き来する分にへ便利ですが、人の往来のたびに気になるかもしれません。特に、玄関前を人が歩くことがストレスになる人は結構います。部屋探しの時に廊下とキッチンなどの位置取りは意識して部屋を探して下さい。
4-3.分譲賃貸
分譲賃貸は購入を前提に造ってあるので、賃貸用として造られたマンションよりも構造や素材の品質が高く、騒音対策もしっかり行なっているケースがほとんどです。騒音だけでなく、各設備のグレードが高く、快適性など他の面でも優れているので、条件さえ許せば分譲賃貸が圧倒的にお勧めです。但し、投資用ワンルームなどはその辺り結構シビアに作られているので、実際に内覧時にこれは大丈夫・これはダメみたいなものをご自身でしっかり確認して下さい。
その他、家にいることが多く、
世田谷区の方で実際にあった騒音に関する相談を参考に、
また、準工業地域は倉庫や工場へ荷物を運ぶトラック等の大型車が行き来するため、
5.内覧での騒音チェックの方法
内覧で騒音チェックをするポイントは3つ。せっかく、時間とお金を掛けて、現地まで行くなら、1分程度で終わるのでぜひ確認して下さい。
5-1.お部屋の中心で手を叩く
お部屋の真ん中あたりで手を叩いて、音の響きを確認してみましょう。空っぽのお部屋は音が響きやすく、木製の家具や布製の絨毯、ソファー、ベッドなどを置くことで音の響きは軽減されます。しかし、あまりにも音が響くようなら考えものです。
他にも、手を叩いて、音の響きを確認するのは住める事故物件を探す時にも良いようです。ここら辺は建築士さんの方が詳しいので、以下にまとめてもらいました。興味がある人は読んでみて下さい。内覧の際に、いくつか確認する必要があります。
>>安い家賃を賢く活用したい、賃貸しても大丈夫な事故物件を見分けるポイントは?
5-2.四方の壁を叩く
手の甲でコンコンと壁を軽く叩いてみましょう。軽すぎる場合は隣人の音が気になる可能性もあります。また叩く際に耳を澄ませて隣からの音漏れがないか確認しましょう。壁の中が空洞の場合とそうでない場合があり、特に隣の部屋との壁は要確認です。
5-3.窓の取り付け位置を確認する
盲点になりがちなのがサッシ・窓からの騒音です。壁よりも窓からの方が音も入って来やすいので取り付け位置が重要になります。窓は日当たりとの関係もありますが、音漏れの観点からもチェックしましょう。
6.騒音・隣人トラブルについて確認する
どんなに建物の立地やお部屋の構造が優れていても、近隣住民との関係でトラブルに発展することがあります。トラブルの実態やクレームの頻度、内容などを担当者に聞いてください。特に、過去にどのようなトラブルやクレームがあったのかは確認しておいた方が良いと思います。この辺りは、管理会社やオーナーに確認してもらう必要があります。
ただ、早く契約を決めてしまいたい担当者としては悪い情報は隠したいものです。曖昧な回答が多い場合はきちんとした回答をもらうまで契約を待つか、その担当者や不動産会社とは付き合いそのものを見直すくらいの気持ちで臨みましょう。大抵、その部屋は他の不動産屋さんも扱ってくれます。うちでももちろん、対応いたします。
>>実際に騒音トラブルに遭い、管理会社や警察に相談した方にヒアリングを行い、こちらにページにまとめました。色々な人が住むマンションは隣人トラブルになりやすく、騒音だけでなく、ゴミやタバコ、そして、駐車場での事件などもあります。トラブルに遭って、大きな揉め事にしないための対処方法などはこちらのページにまとめておきました。ちょっと前に、相談があったマンションの隣人からの仕返しや嫌がらせに対する対処法を3つこちらのページにまとめておきました。
最後に、失敗例を参考にしたストレスフリーなお部屋を見つけるための内覧・内見項目はこちらの記事にもまとめています。
>>ストレスフリーなお部屋を!一人暮らしをはじめる社会人向け、失敗例を参考にチェックすべき内見の確認項目
ここまで読んで頂き、ありがとうございます。あなたの部屋探しがもっと効率的になるように参考にしてもらえると嬉しいです。ただ、自分で色々と確認するのが面倒な場合には、担当者に色々な確認をお願いする方が簡単に効率的になると思います。もし、動いてくれない、連絡くれない又は遅い担当なら、他の不動産屋に行った方がいいと思います。星の数ほど、不動産屋はありますから・・・。
もし、それでもなんか、ダメな感じがする場合にはメール✉で連絡をもらえれば、何かアドバイスできると思います。特に、これまでの引っ越しの失敗インタビューを生かし、事件・事故に遭わない部屋探しの手順を基に回答や対応していきたいと思っています。
その他、【建築士と考える】住んでもいい事故物件の見分け方、内覧時に使える方法を建築士さんにレクチャーしてもらいました。はじめての部屋探しで事故物件に当たらないための賢い対策もこちらにまとめています。
最後に、【元弁護士と考える】シリーズ、告知義務の必要な事故物件を選ばないための賢い対策他以下の通りです。
>>【元弁護士と考える】事故物件を契約する前の告知義務?その確認方法や注意点は?
>>【元弁護士と考える】不動産屋からウソを教えられた時の対応は?
>>【元弁護士と考える】騒音、地震、虫などないと言われたのに、嘘だったら
>>【元弁護士と考える】仲介手数料の支払い無効裁判(2019年夏)
>>【元弁護士と考える】騒音や悪臭、ナンパ等『隣人トラブル』の対処と引っ越し代は?
その他、事故物件に関する記事はこちらです。
>>麻布十番の事故物件を見に行って、その場で原因分析(その1)
>>麻布十番の事故物件を見に行って、その場で原因分析(その2)
>>トラブル対応時によく使う、内容証明と簡易書留や普通郵便、一番バレにくく、リーズナブルなのはどれ?
実際にあった裁判事例を基にマンションのトラブル対策や相談先、注意点についてはこちらのページにまとめておきました。
今回もサクッと読み切れるように、私たちなりにポイントを整理して記載しました。最後まで読んで頂き、本当にありがとうございます。
※なお、これまで聞かれることが多かった質問に関して、サイト移動を機に、もっと参考になるよう一部内容を修正・追記し、投稿しています。
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