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こんにちは、不動産で明るい毎日を目指す六本木の不動産屋、(株)リビングインで住まいのトラブル相談・提案を担当している不動産鑑定士補兼宅地建物取引士の相樂です。
2020年の秋以降、都内の再開地域を中心に50近い駅を訪れ、その地価や人口の推移を日刊サイゾーでまとめてきました。
ありがたいことに、マンションの購入を実際に検討している方から、相談がいくつか来ました。
例えば、
「秋葉原で投資用マンションを買おうとしているが、実際どうか?」(30代女性)
「4年後に、町田に建つ新築マンションを買おうと思っている、大丈夫か?」(40代女性)
「データでこんなに分析している所は無かった。次はどこが良いか具体に教えてほしい。」(40代男性)
など、本当に熱心な質問を頂きました。
ただ、都心のタワーマンションは1990年のバブルの最高値を超えるなど、未だに人気に陰りが見えません。
そのため、相場がどんどん上がってしまい、割安な物件は紹介している最中に売れてしまっている時もありました。
東京だけでなく、タワーマンションには死角がないと思えるほど、一極集中が続いています。
参照:東京都ホームページより作成
参照:不動産経済研究所『全国超高層マンション市場動向2022』より作成
しかし、上のグラフの通り、2011年の東日本大地震以降、そのストックが着々と増え、一都三県で80,000戸を超えるまでに成長し、今後も160,000戸を超えるレベルまで計画されています。
そのため、今後はタワーマンションと言えども、上がるもの、下がるものとやや選択が求められる過程に入ると思います。
参照:不動産経済研究所『全国超高層マンション市場動向2022』より作成
特に、千葉や神奈川、埼玉と比べ、東京23区は圧倒的な供給量が見て分かります。
2026年以降も都心を中心にタワーマンションの供給が続くと見られ、今後は今まで以上に立地や企画などの希少性が求められると思います。
例えば、立地に関しては、既に繁華性があった土地に建ったものだけでなく、再開発の一つとして、建ったものがあります。
再開発の進捗と共に、地価や賃料が上がっている土地に建つタワーマンションの方が割安に買えることが多く、個人的にはオススメしたいと思っています。
『後悔は知らなかったとダマされた』が主な原因です。
でも、人生で一回、高い買い物のマンション、知らなかったでは済まされないですよね?
今回、まずは知らなかったをなくすため、賃料やマンション価格に関して、いくつかデータを集めることができたので、以下、まとめました。
1.麻布十番の賃料やマンション価格の推移について
*麻布十番商店街入り口
再開発が今も行われている六本木や麻布台に近く、その影響を強く受けている麻布十番。
お隣の白金高輪でもタワーマンションがいくつか建ち、品川駅と繋がる予定になっており、今後も繁華街としての機能は強化されていきそうです。
念のため、麻布十番の再開発の状況や地価、人口、乗降客数の推移などはこちらのページにまとめています。
1-1.募集賃料の推移について
過去5年間順調に成長してきており、2020年のウイルスの影響を踏まえても家賃の下落が低く、安定感を感じます。
ただ、現時点で都内の上限と思える、坪18,000円を超えており、ここから大きな成長は現時点で見込めません。
1-2.マンション価格の推移について
順調すぎる程、毎年上がっています。
ただ、募集賃料のが高止まりの為、単価そのものには割安感はなく、今後どうなるのか、楽しみです。
1-3.表面利回りの推移について
後述する半蔵門等と比較しても、現時点で都心5区の標準的な利回りである3%に到達しています。
ここから更に値上がりする為には、住宅ローン金利の下落が必要と思えます。
2.大崎の賃料やマンション価格の推移について
*ゲートシティ大崎前
三井不動産を中心に駅前再開発が今も続いてます。
近くの大崎広小路では2023年開業予定のゆうぽうと跡地が動いています。
羽田空港へのアクセスも良く、目黒から五反田、品川駅まで続くこのエリアはすでに多くの計画が動いており、更に繁華性や人の移住の可能性が高いのではと思っています。
念のため、大崎の再開発の状況や地価、人口、乗降客数の推移などはこちらのページにまとめています。
2-1.募集賃料の推移について
コロナウイルスの影響が見られた2021年もぎりぎり上がっています。
また、推定上限値である坪18,000円まで20%近い乖離があり、今後の再開発やその効果次第ではまだ伸びていきそうな気がします。
2-2.マンション価格の推移について
こちらも過去5年間、順調に価格を上げています。
麻布十番と比較しても乖離は30%以上あり、今後の推移が楽しみです。
2-3.表面利回りの推移について
順調に下がっており、もう少し下がる(改善する)可能性がありそうです。
3.半蔵門の賃料やマンション価格の推移について
*半蔵門駅出口付近
東京の中心、千代田区にあり、いい意味で景気の波を強く受ける半蔵門の動きはどうでしょうか?
高額な売り物があっても外国人を含め、皆が買いたい地域ではありますが・・・。
3-1.募集賃料の推移について
麻布十番や大崎とは異なり、募集賃料は下がっており、坪19,000円辺りが現時点の底になりそうです。
ただ、分譲マンションの事例が少なく、数字自体に意味はなく、どちらかと言えば横ばいのトレンドが続いていると思えます。
3-2.マンション価格の推移について
若干安定していませんが、価格的には上がっているようです。
今後も、そもそも供給が少なく、その稀少性から価格の変動がありつつも高値での取引が行われそうです。
3-3.表面利回りの推移について
麻布十番や大崎同様、既に表面利回り3%前半まで来ており、利回りだけの大幅な上昇は見込めなさそうです。
やはり、こちらも住宅ローン金利がポイントになりそうです。
4.所沢の賃料やマンション価格の推移について
*ショッピングモール建設予定地
西武鉄道の本拠地である所沢は、2024年の大規模なショッピングモール開業に向け、西武鉄道が総力を入れ、動いています。
4-1.募集賃料の推移について
分譲マンションだけでなく、SUUMOで所沢駅周辺の賃料単価を調べると、坪10,000円は高いですが、まだまだ説明できる範囲の上昇だと思います。
周辺には比較可能な大きなターミナル駅がなく、下限値は知れているので、再開発の進捗と共に駅近くの賃料は横ばい又は、上昇していきそうです。
4-2.マンション価格の推移について
コロナウイルスの影響で都心から環境の良い郊外への動きが加速したとニュースではありました。
しかし、所沢ではそれほど顕著ではなかったようです。
もしかしたら、リモートワークの恒久化よりは一時的と判断した方が多く、購入より、賃貸の方が増えた可能性があります。
4-3.表面利回りの推移について
募集賃料は上がっていますが、価格の調整が大きかったため、結果的に表面利回りは5%を超える水準まで上がっています。
今後、周辺の再開発が進んだ時にどうなるか、楽しみです。
所沢は将来のポテンシャルを踏まえ、まだまだ余地がありそうです。
5.国分寺の賃料やマンション価格の推移について
*国分寺市役所のHPより
国分寺は、2015年から駅前開発が行われ、2021年に北口の再開発は完了しています。
賃料等もそれに合わせ、動いています。
5-1.募集賃料の推移について
既に、再開発が完了した国分寺ですが、その影響を受け、2018年以降高位で安定しています。
ただ、新たな計画がなく、ここから更に上がる事は考えづらいです。
5-2.マンション価格の推移について
価格は横ばいで、賃料と同じ動きを見せています。
ただ、供給がなく、一定の需要があるため、今後も周辺の駅見合いで相場が作られていきそうです。
焦って買いに行くよりは、割安なものをキチンと狙っていくフェーズに入っていそうです。
5-3.表面利回りの推移について
上のグラフの通り、マンション価格の調整が大きく、影響を受け、利回りは6%が見えています。
駅前の再開発が終わり、今後も安定的にニーズはありそうな立地の為、相場を良く調べ、物件の選択が必要だと思います。
購入の目安は賃料相場をキチンと査定し、表面利回り6%を超える辺りからの交渉になりそうです。
6.柏の賃料やマンション価格の推移について
常磐線や上野・東京ラインが通る柏駅は、2016年に西武が運営していたそごう柏が閉店し、2018年より、三井不動産がデベロッパーとして、動いています。
ただ、その三井不動産が旧そごう跡地の更地売却を検討している等、あまり良い噂がありませんが、実際どうなのでしょうか?
6-1.募集賃料の推移について
募集賃料は過去5年間横ばいが続いており、SUUMOで一般的なマンションの募集賃料とも解離が少なくなっています。
そのため、今後、大きく下がる予測は立てづらく、再開発の進捗次第でしょうか?
柏駅西口の再開発はコロナウイルスの影響や地権者の足並みが揃わず、やや遅れているようです。
もし、柏駅の周辺でマンションを探している場合、千葉県庁や柏市役所のリリースを良く見ていく展開です。
6-2.マンション価格の推移について
国分寺や所沢と比べると10%以上安くなっています。
今後の再開発次第ですが、相場を良く調べ、マンションを選ぶフェーズだと思います。
地域の相場を超える新築マンションに焦って、申し込みを入れるのはどうかと思います。
6-3.表面利回りの推移について
若干価格が上がっている為、表面利回りは良化傾向にあります。
ただ、現時点で価格や賃料が上がっていく予見が無いため、利回りを見て、相場を基に一つ一つ判断する必要があると言えます。
7.再開発があっても伸び悩む地域
*中野駅北口
これまで見てきた通り、再開発と共に、賃料や価格が共に成長してきている地域がある一方、再開発の営業が見られない地域もありました。
再開発地域のマンションは人気になりますが、街の繁華性が継続し、マンション価格が成長する可能性がある地域を積極的に選らんだ方が万が一の時に売りやすく、住宅ローンの返済には困らないと思います。
このような立地は周辺でも再開発が行われそうており、相乗効果がありそうです。今回見た大崎や麻布十番箱の条件に該当しています。
一方、都心以外の郊外に関しては、再開発の乱発はなく、マンション価格だけでなく、その賃料単価や表面利回りを参考にして、物件を選ぶことがとても大切だと思います。
>>念のため、過去5年分の東京、千葉、さいたま、横浜市にある中古マンションの賃料や人口から今後の価格について、こちらのページで分析しています。
8.初めての自宅の購入で悩んでいる方へ
『後悔は知らなかったとダマされた』が主な原因です。
でも、人生で経験することが少ない自宅の購入、知らなかったでは済まされないですよね?
もし、どうしたら良いか、悩んでいる場合、お気軽にお問い合わせください。
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念のため、私たちの口コミはこちらのページにまとめています。ご確認下さい。
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