特約(特約項目)とは、賃貸住宅の契約書上では、一般的な契約内容に加えて、貸主と借主との間で交わされる特別な約束事のことを言います。
たとえば、原状回復に関して「退去時の原状回復の際には、大家さんが指定する業者に依頼すること」などです。
お部屋を借りる方が注意すべき特約事項の例をあげてみます。
・退去時の原状回復の際には、大家さんが指定する業者に依頼すること
例に挙げた特約事項です。 自分で原状回復の見積もりをされた場合、大家さんの言い値よりも低くなる場合があるかもしれません。 この特約事項がついていると、対抗できませんので、注意してください。
・退去時のルームクリーニングや、エアコンが付設されている場合のクリーニングを、借主が行うこと
この場合、クリーニング代は借主負担になります。 付設されたエアコンを使用しなかった場合でも、負担を拒否することはできないので、確認しておくといいですね。
・退去時に、借主が付けたものではない傷などが確認された場合でも、事前の申し出がなければ原状回復の範囲に含めること
この特約のあるなしに関わらず、入居開始時または入居中に発見した、自分が付けたものではない傷や損耗などは、写真に撮っておくなどして、なるべく早めに大家さんに連絡をしておきましょう。
・家賃が銀行振込の場合、振込手数料は借主が負担すること
家賃を支払う際の振込手数料は毎月のことなので、長く住むほど負担が大きくなります。 家賃をクレジットカード払いにできると、マイルも貯まってお得になる場合もあるので、お部屋探しの際に検討してみるといいですね。
・建物が古い場合に、現状での賃貸を条件として、修繕などの申し出ができない
大家さんが家賃を安くする代わりに、こちらの条件をつけていることもあります。 雨漏りなどの修繕費はかなり高くつくので、修繕費は大家さんが負担してくれる物件の方が安心ですね。
このように、賃貸住宅での契約の特約事項は、賃貸借契約書の中に書かれるのが基本ですが、契約の際の『重要事項説明書』の中で触れられていることもありますので、合わせて確認をしておきましょう。
契約書の特約事項や重要事項説明について、ご不明な点は丁寧に説明をさせていただきますので、安心してご相談ください。
担当:馬場
▶︎関連用語:重要事項説明書、特約項目
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