8年住んだ目黒区3LDKのマンションから、六本木駅徒歩7分の1DKへに引っ越した安藤さん(仮名/30代後半/女性)。
2人暮らしをいているご主人とともに、「もう六本木から動きたくない!」というほど六本木でのライフスタイルが気に入ったそうです。一見、六本木への引っ越しで住まいがグレードダウン?し、生活コストが上がるように見えますが、実際は想像以上に快適なライフスタイルが実現したと言います。
今回のインタビューもその辺りの秘密を馬場と相樂の二人で探りました。
安)安藤さん
相)相楽
馬)馬場
1.【プロフィールとライフスタイル】職業・通勤時間・引越し歴
1-1.職業はフリーランス、通勤時間は徒歩7分の好立地
相)安藤さんのご出身やご職業を教えてもらえますか?
安)埼玉県出身で、現在はフリーランスのイラストレーターをしています。
相)引越し歴はどのような感じですか?
安)これまで引っ越しの回数は少なく、大学卒業後から8年近く、目黒区の3LDK家賃14万5千円のマンションに住んでいました。そのあと、今の元麻布に引越して1年ちょっとです。
相)元麻布というと、最寄駅はどこになるのでしょうか?
安)六本木駅です。
相)六本木駅周辺を選んだ理由は何でしょうか?
安)六本木にあるアカデミーヒルズをイラストレーターの作業部屋として使いたくて、今のマンションを選びました。
相)アカデミーヒルズについて、詳しく教えてください。
安)アカデミーヒルズは、月に1万円で、朝7時〜夜12時までデスクを使えたり、たくさんの本や資料を読めたりするコワーキングスペースのような施設です。『アカデミー』というだけあって、大学教授や著名人などによる経済や文化などに関するセミナーも頻繁に行われています。
相)それは魅力的ですね。
安)はい、とにかくアカデミーヒルズに通いたい、その一点で今のところに引越しました。
相)ということは、通勤のストレスはなさそうですね。
安)そうですね。徒歩7分なので、満員電車とも渋滞とも縁のない生活です。
1-2.フリーランスの平日・休日の過ごし方
相)平日はアカデミーヒルズで1日、過ごしているのでしょうか?
安)はい、大体そんなイメージです。フリーランスなので、平日も休日もあまり関係なく、ほぼ家にいないです。よくある、というか理想的なタイムスケジュールとしては、朝、ヒルズの横にあるジムに行ってから、午前中はアカデミーヒルズで仕事。お昼に一度家に帰って、ご飯を食べたり、仮眠をとって午後から仕事や、お出かけするみたいな生活です。
相)シエスタ(昼休憩)をとるスペイン人のようなライフスタイルですね。
安)そうです、そうです(笑)。マンションとアカデミーヒルズの間で、生活に必要な活動が全てできるからこそ、可能なライフスタイルだと思います。
相)お出かけはどこに行っていますか?
安)美術館などが多いですね。恵比寿から広尾に『美術館通り』という通りがあるくらい、六本木周辺は美術館など、文化面も素晴らしく、美しいものがたくさんあります。
例えば、『新国立美術館』は空いている朝一に行きますし、『根津美術館』、『小山登美夫ギャラリー』、糸井重里さんの『ほぼ日』ギャラリーなど、見所が多いです。『森美術館』は年パスを持っていて、夜には屋上で夜景を見るのが気に入っています。ガラス越しの夜景なんて凄いですよ(笑)。
相)さすが、イラストレーターさん!クリエイターさんらしいライフスタイルです。美術館系以外で行くところはありますか?
安)24時間営業の(マルエツ系列のスーパー)リンコスや4時まで空いていているTSUTAYAは便利なのでよく行きますね。しかも、六本木のDVDの品揃えが素晴らしいのです。
同じTSUTAYAでも他の店舗にはないような70年代の映画なども置いてあり、ラインナップ天才か!と言いたくなります(笑)。六本木はカルチャーが強くて、今は表参道に行ってしまいましたけど、『青山ブックセンター』なども好きな場所ですね。
1-3.お惣菜は健康を気遣って選びたい
相)スーパーなど普段の買い物も、自宅マンションからヒルズ界隈で済ませていますか?
安)スーパーは『明治屋』を利用することが多いです。『明治屋』のお惣菜は、添加物が少なくて、ちょっといいものを食べたい、健康に気を遣いたいというときにいいですね。六本木駅内六本木ヒルズ側や麻布十番駅にある『成城石井』も、普段のお惣菜を買うにはちょうどいいです。
あと、最近(2018年9月)オープンしたばかりの、フランス発のオーガニックスーパー『ビオセボン』も今後は利用したいと思っています。添加物ゼロ、無農薬、平飼いの鶏の卵、フランスの冷凍食品など、健康に良さそうな食品ばかりを取り扱っているスーパーで、広尾にもあります。
相)お話を聞いていると、とても健康に気を遣っていますね。
安)外食にはあまり行かないものの、六本木界隈は夜3時くらいまでいい食事が食べられるので、太ってしまわないよう、お惣菜には気を遣っていますね。
相)お料理はしないのですか?
安)以前の目黒のマンションは3口コンロ&オーブン付きキッチンだったのですが、六本木のマンションは一人暮らし用のIH1口コンロのため、料理がしにくくなり、料理はあまりしなくなりました。
だからこそ、お惣菜には気を遣っていて、玄米のおかげで健康診断オールAです。エンゲル係数高めですが、質の良いものを食べられているのでいいと感じています。
1-4.よく行く、またはオススメ飲食店
相)あまり外食には行かないとのことですが、オススメの飲食店はありますか?
安)広尾にある『沢村』というレストランが大のお気に入りです。1階がパン屋、2階がレストランなのですが、いずれもコスパが高くて美味しいです。『沢村』は新宿や丸の内にもあるのですが、パン屋もあるのは広尾と軽井沢だけ。老若男女に愛される最強パン屋から、もうから離れたくありません(笑)
相)『沢村』・・・、行ってみたくなりました。
安)けやき坂にも、おつまみにもできそうな、おしゃれな大人パンを扱うパン屋『ブリコラージュ』がオープンしました。
この辺りは最近パン屋やスーパー(NISSHIN:麻布十番にある外国人向けスーパー)の改装が多く、切磋琢磨してる感じや頑張り方が気持ちいいです。他にも、『サードバーガー』も最近、広尾にできましたね。
あとは、高城剛さんのメルマガで紹介されていた、麻布十番の『浪花屋』もオススメです。ここのローストビーフの肉のレベルが違います。店内はお金持ってるという感じのご婦人が多いですが・・・(笑)。
相)外食は少なめと言いつつ、詳しいですね(笑)。
安)とにかく、今の住まいだと便利すぎて・・・、六本木が庭になったような感じです(笑)。
おやつ買いに銀座のパカリでエクアドルのチョコレートを買う、みたいな。おもたせにもいいですよ。あっっ!おもたせと言えば、麻布十番のテレ朝近くにある『天野屋』もぴったりです。
1-5.よく読むファッション誌
相)ファッション誌などは何をよく読みますか?
安)重いものを持ちたくないので、雑誌は買わなくなりました。情報はiPadからです。
相)飲食店の情報はどこから入れているのですか?
安)実際に歩いて見つけることが多いです。今住んでいるところからだと、渋谷や銀座、青山、有栖川記念公園などに気軽に散歩に行けます。
都心って意外と緑や自然がいっぱいで、有栖川記念公園には、大きなウシガエルやザリガニなどもいます。青山や表参道、外苑前は夜の散歩が楽しいですよ。六本木の自宅マンションからだと、鍵と携帯、財布の3つがあれば事足りるので、大きいバッグを持つ必要がないのも、散歩が増えた理由だと思います。
相)散歩でそんなにお店が見つけられるものなのですね。
安)あとは地域の広報やフリーペーパー、病院やサロンの待合室にある雑誌、ポストのDMで情報を仕入れています。六本木周辺はお金持ちだから、DM効果が高いのだと思います(笑)。
2.港区や元麻布(六本木)の魅力
2-1.港区や元麻布(六本木)の魅力とは?
馬)六本木での生活がとても充実していることがわかりましたが、改めて港区、特に今お住いの元麻布(六本木)の魅力とは何でしょうか?
安)周辺に大使館が多いので、その恩恵を受けて街全体が綺麗なのがいいですね。これは好みが分かれるところかもしれませんが、国際色が豊かなところもいいと思います。
ヒルズ横の公園に行ったら7割くらいは外国人で、中国語やスペイン語、フランス語、英語ばかりが聞こえてきます。逆に、広尾の公園に行くと、日本人ばかりでびっくりするくらい(笑)。
六本木だと、公立でもお金持ちばかりだし、外国人も多いと思うので、私立に行く必要がなさそうだと感じています。その為、かえって教育コストがかからないので、今後子どもができたら、子育ても六本木でしたいと思っています。
馬)たしかに、そういう考えもありますね。
安)六本木はそういう環境から、私のような新参者のも住みやすいのも魅力ですね。実際、芸能人も多いですし。
広尾は3世代とかで住んでいることも多く、みんな知り合いだから、新参者は辛いかもしれません。
同じ高級住宅街でも、ヒエラルキーが違うんです。新参者は六本木がオススメですよ。
2-2.恵比寿や渋谷、広尾等人気の街を選ばなかった理由は?
馬)今のマンションを探すにあたり、他の人気エリアを選ばなかったのはなぜでしょうか?
安)私の場合は、アカデミーヒルズに通いやすいというのが第一条件だったので、最初から広尾も含めて、六本木周辺でマンションを探していました。そうしたら運よく、上5畳、下5畳くらいのメゾネットタイプ1DKが10万5千円という物件があると聞いて、すぐに契約しました。1DKでも周囲は14、15万はするようなエリアなので、かなりお得だと思います。
結果的に、最寄りが六本木駅になったのですが、地下鉄だけだから大きな駅ビルもなく、ゴミゴミしてなくてよかったと思います。恵比寿や渋谷は若い人も含め、駅周辺がゴチャゴチャしているし、特に恵比寿は夜のお仕事の方々の待ち合わせ場所になっていてガヤガヤしているので、地下鉄が苦手でなければ、六本木駅周辺はオススメです。
渋谷は大規模な開発が行われていますが、正直不安なんです。山手線や駅のフォームが混み過ぎて、危険が雰囲気で。それでいて、色々な人がいて、今は全く行かなくなりました。そういった意味では、広尾や六本木、赤坂、青山は働いている人もいいですし、適度に距離感があって、すごいしやすいと思います。
3.女性の住まいやお部屋探しの条件
3-1.駅近に住めば生活コストが安く済む
相)住まいが駅近というのはやはり大事でしょうか?
安)私は六本木というエリアに、フットワークのよさを求めているので、駅からの近さは大切です。かかっても駅から10分以内。15分かかると外に出るのが億劫になります。
先ほどお話ししたように、六本木駅の近くに住んだことで、昼食や休憩を自宅で取れるようになったので、カフェなどに行かなくなりました。カフェに行けば、1回1,000円くらいかかるので、そういう出費が減っています。
また、恵比寿で3時まで飲んでも、タクシーで1,000円くらいで帰れますし、都市部の主要な場所への移動にも、最大で30分くらいしかかかりません。結果的に、多少家賃が上がっても、時間的にも金銭的にもコストダウンになっているのです。
相)コスト意識がとても高いですね。
安)そうですね。夫婦ともに移動時間というのは重要項目として考えてきました。夫も私も、自転車30分以内で通勤できる仕事を探す、というのが常です。
この辺り、港区に住みたいと思ってい人にはその辺りも考えてほしいと思います。家賃は確かに高いですが、どこに行くにも便利だし、友達と食事したり、仕事をする空間がどこにでもあります。
何より、落ち着いていて、大人な雰囲気が私は好きです。
3-2.広さや眺望より大切なもの
相)お部屋探しの条件はありますか?
安)今回に限って言えば、本当にアカデミーヒルズからの立地一点だったので、お部屋そのものの条件はあまり考えていませんでした。先ほどお話ししたように、夫婦で1DKと広くはありません。私たちの場合、メゾネットの上部分を寝室にして、昼間は場所を取らないためにソファーベットに。下の部分にダイニングテーブルを置いています。
窓もメゾネットの上に付いている天窓と壁に1カ所付いているだけです。天窓は昼寝するときにアイマスクが必要なほど眩しいですし、坂があるので目が合うことはないものの、壁の窓は開けたら向かいの戸建て(笑)。
ただ、隣は寮の庭だから、眺めはいいんですよ。
相)とにかく、今回は立地が最重要項目だったのですね。
安)はい。周辺の施設が充実していれば、生活に必要なものは外で済ませることができるので、家は寝るためだけの場所という感じです。
3-3.セキュリティ面へのこだわり
馬)家のセキュリティなど、安全面は気にしますか?
安)安全性が高いに越したことはありませんが、今の家に関しては門はあるものの、オートロックとかではないです。1階が大家、その上に4部屋の貸家という造りで、顔見知りなので、安心している部分があります。私の場合は、夫と2人暮らしで3階のお部屋というのも安心材料ですね。
防犯面ではないですが、近隣に飲食店もないので、ゴミがなく綺麗。カラスやハトがいないのも個人的にはよかったと思います。
3-4.乾燥機が女性の生活をもっと豊かにする
馬)キッチンや水回りへのこだわりはありますか?
安)キッチンに関しては今は捨ててます(笑)。風呂場とトイレが別ならいいかな。でもやはり、化粧品などを置く場所は欲しいので、独立洗面所がいいですね。今のお部屋はベランダがなく洗濯物が干せないので、乾燥機を使っているのですが、時間が大切な港区では、特に乾燥機は絶対オススメです。
家事の時間や負担が半分になります。5万円もあれば電気代もあまりかからない最新式の乾燥機が買えますし、あっという間に元が取れます。働いている女性は洗濯物を干してる暇がともかくもったいない。
ピンチでタオルを止めるなんていう作業は時間がかかる愚行です(笑)。我が家に関してはピンチを置く場所すらもったいないですから。乾燥機であれば2時間くらいで乾くので、どんどん洗って、乾かせて、いつも清潔。化粧のパフも15分で乾きます。
時間を大切にしたいから、六本木に住んでいるので、家事の面でも意識したいですね。浴室乾燥とも仕上がりが違うので、電機メーカーの回し者ではないですが(笑)、本当に乾燥機は使ってみて欲しいです。
馬)乾燥機に対する熱量が凄まじいですね(笑)。
安)あはは。とにかく働く女性は時間を大切にしないと。時間の無駄をなくすという意味では掃除の時間も短縮したいので、今後も狭いところに住みたいと思っています。
馬)なるほど。大切な時間を守るために狭いお部屋を選ぶ、という考え方もあるのですね。
個人的に、安藤さんにインタビューをしてみて、港区に住む人はちょっとした割り切り感を感じました。
自分を高め、成長させる習慣をつけるために、あえて港区に住む。
この環境に慣れることで自分もいつの間にか成長しているような印象を強く受けました。いい意味でエネルギー値が高く、常にプッシュアップされている街は日本中、どこを探しても、なかなかありません。
最後に、もっと港区を知るために、港区各所に3年以上実際に住んでみた感想が分かるインタビューはこちらです。
最後まで読んで頂き、ありがとうございます。サクッと読みきれるよう、私たちなりにポイントを整理し、結果と原因のみ、記載しました。
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今回もサクッと読み切れるように、私たちなりにポイントを整理して記載しました。最後まで読んで頂き、本当にありがとうございます。
※なお、これまで聞かれることが多かった質問に関して、サイト移動を機に、もっと参考になるよう一部内容を修正・追記し、投稿しています。
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