遺言書作成時の注意点とは?その具体例や必要書類についても解説

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遺言書作成時の注意点とは?その具体例や必要書類についても解説

こんにちは、住まいのお悩み無料相談、アリネットで住まいのお悩み相談を受けている不動産鑑定士補兼相続アドバイザーの相楽です。

作業中の相楽

相続に関するご相談や遺言書作成にお困りの方は、多くいらっしゃると思います。

遺言書は、財産をどのように分けるかを明確にするだけでなく、残されたご家族が円満に相続を進めるための大切な手段です。

そこで今回は、遺言書を作成する際の注意点や必要な書類について、分かりやすく解説していきます。

1.遺言書作成時の注意点

営業マン

遺言書を書く際の、注意点は以下の通りです。

  • 遺留分対策をきちんとし、残された人が争わなくていいようにする事。
  • 書いた内容がちゃんと執行できるかどうか確認する事。
  • 何でこういう内容にしたのかというメッセージを付けてあげる事。

また、自筆証書遺言を書く上で、以下のような法律による規定があります。

  • 遺言者がすべて自署する。
  • 遺言書を作成した日を記載する。
  • 遺言者が署名押印する。

まずは、以上の事を踏まえておきましょう。

2.遺言書作成時に必要なものを解説

悩む男性

遺言書の作成・・・なんだか緊張しますよね?

色々細かい事があるのではないかと考えてしまいます。

続いては、遺言書の作成時に何を用意すればいいのか、ざっくりとお伝えしていきます。

2-1.必要なもの一覧

  • 筆記用具(規定は有りません)
  • 用紙(規定は有りません)
  • 印鑑(実印・三文判・認印などのシャチハタ以外)
  • 朱肉

見て分かるように、何ともゆるいです。

2-2.準備する際の注意点

ただし、以下のような注意点を押さえた上で準備した方が良いです。

  • 【筆記用具】遺言書を改ざんするという事も考えなければならないので、書くときはボールペンや毛筆など消せない物で書くのが当り前になっています。今はこすれば消せるボールペンもありますから、気を付けて下さい。
  • 【用紙】できれば丈夫な紙に書く事をお勧めします。コピー用紙でも構いません。勿論、お習字で書くなら毛筆専用の紙などで書く事となります。ただ、にじんで読めなくなったというのは書き直しです。
  • 【印鑑】上記でも書きましたが実印、三文判、認印はどれも有効です。ただし、書く内容によっては実印を使う機会が有るかもしれませんので、実印で統一した方が良いとされてます。
  • 【朱肉】ものによっては単なるインクかもしれませんので朱肉と書いてあるのを用意しましょう。速乾性が有る方が扱いやすいですよ。

3.必要な書類は?

書類を整理する男性

相続するものによっては、何かを見ながらその通りに書く必要が出てきます。

それらの一例をお伝えします。

3-1.必要な書類一覧(内容により必要書類は異なる)

  • 戸籍謄本
  • 住民票
  • 登記簿謄本
  • 登記事項証明書
  • 固定資産の評価証明書
  • 印鑑証明書
  • 預金口座の通帳 など

3-2.各書類の取得方法や用途

3-2-1.戸籍謄本・住民票

市区町村の役所で取得します。

戸籍謄本で相続対象者を見分けるという目的や、本籍地の確認などに使われたりします。

住民票に記載されている、相続人全員の住所を確認しながら書いたりします。

3-2-2.登記簿謄本・登記事項証明書

法務局で誰でも取得する事が出来ます。

土地・建物・商業地など、そこの大きさや住所など正確に記載しなければならないため、取得する必要は大いにあります。

3-2-3.固定資産額の評価証明書

市区町村の役所で取得できます。

固定資産額の評価証明書で自分の財産を把握したり、遺留分額の計算でも使うことになります。

3-2-4.印鑑証明書

市区町村の役所で取得できます。

実印を要する際に、その印鑑が登録してある印鑑かどうか確認するためや、それを証明するときに使います。

3-2-5.預金通帳

自分の資産を把握するときや、相続するのにどの通帳の事を指定するか銀行名・支店名・口座番号・金額を記載する事となるため、用意します。

その他に、負の相続があった場合も、その書類または契約書などを用意します。

相続できる物はすべて書面で特定し書き出さなければならないため、ここで紹介していない書類も用意する事があります。

4.書くときのポイント

書類を書く男性

続いて、実際に書くときに気を付けなければならないポイントをまとめていきます。

*書く内容は人それぞれのため、詳細は専門家に相談することをお勧めいたします。

  1. 題名は無くても無効にはなりませんが、これは誰が見ても遺言書であるとしなければならないので『遺言または遺言書』と記載します。
  2. 相続させる財産をはっきり特定できるように書きます。ここを曖昧にしてしまうと相続人同士が争いを起こすことになりますので注意しましょう。
  3. 相続財産をはっきりさせたら、相続分を曖昧に表記しないように、はっきりと『これは誰に遺贈する。(または、相続させる。)』と記載しましょう。
  4. 遺言執行者を記載しましょう。遺言書の内容は、亡くなられた後ですら正しく確実に執行するためにも遺言執行者を指定していた方が良いとされています。
  5. 書き終わったら末尾に『作成年月日、署名、押印』を必ず記載、押印しましょう。記載するときは〇年〇月〇日と言う様に他の人が見ても分かるよう、はっきりと書きます。
  6. 封筒に入れたらのり付けし割り印を押します。左下に自分の名前・作成年月日を記入し、そこにも一応、押印しましょう。

5.公正役場という選択も

相続人が多かったり、相続人以外にも何か差し上げたい方もいらっしゃると思います。

また、相続する物が多かったりすると、自分一人で書き示すことは大きな労力が必要となってきます。

このように、遺言書は必要だけど自分で書けないなと思ったら公正役場の利用を強くお勧めいたします。

また、病気で入院中や公正役場が遠く、自分から行けない時は公正役場が出張してくれるため、一度相談をしてみてください。

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相樂 喜一郎

この記事を書いた人

相樂 喜一郎

事例を基にトラブルの少ない取引を目指し、2011年以降130件以上の不動産取引を経験。現在はこれまでの経験を活かし、地域の金融機関と一緒に相続に伴う実家の再生や売却、住み替えに注力。不動産鑑定士補、宅地建物取引士、相続アドバイザー、住宅診断士。 >>その他詳しい実績はこちら

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