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相続で引き継いだマンションの入居者が退去し、自分では使わないので節税し、生活費のために売却するか悩んでいる方へ
こんにちは、住まいのお悩み無料相談、アリネットで住まいのお悩み相談を受けている不動産鑑定士補兼宅地建物取引士の相樂です。
今回の事例は、1981年以前に竣工した旧耐震マンションを空き家になったタイミングで3,000万円を超える値段で個人に売却した事例です。
2024年5月現在、都内の区分マンションは投資でも、実需でも非常に人気になっています。
もし、将来的に使わない、売却し、そのお金を生活費や子供の学費に使いたい等悩んでいる方は無料相談をご利用ください。
*現在、無料相談から取引のご依頼を受けた場合、手数料を1.5%とその消費税に減額しております。
一度面談をしたことで、その人となりが分かり、信頼関係からその人のために頑張りたいと思い、仕事がスムーズに進むことが多いためです。
1.はじめに
今回の案件は、ホームページで他の売却事例を見て、2023年にご相談を頂きました。
相談者様はお母様が亡くなった2016年にマンションを相続し、既に5年以上経っていたため、長期譲渡所得の特例から利益に対する税率が約40%から約20%に軽減されました。
ただ、居住用財産の特例やマイホームを売却する場合の『3000万円の特例はこれまで賃貸用マンションとして仕様していたため、使えません』でした。
それでも、半年かけ、3400万円という値段で売ることが出来ました。
当初、相談者様は当初、相談した不動産会社から、『2000万円前半でしか絶対に無理だ』と言われていたようで売却が決まった時はすごい喜んでもらいました。
ちなみに、不動産の買取やオークションによる売却がありますが、個人的には仲介を使った売却が一番バランスが取れていると思います。
オークションや買取などのマンション売却の詳しくはこちらのページにまとめてあります。
が、私たちのような仲介業者を通じて、適正な市場価格で売却できる可能性が最も高いと信じています。
また、売り主が価格を決定できるため、条件を踏まえた価格調整が可能です。
他にも、時間を掛ける事で買い手の選択肢が広がり、最適な買い手を見つけ、価格も高くなると思います。
2.物件情報
この物件は北区にあり、1975年竣工で築49年の旧耐震のマンションでした。
ただ、エレベーターは定期的に点検されており、共用廊下などの清掃状況を含め、管理状態は良好だと思いました。
埼京線板橋駅12分や京浜東北線王子駅15分、三田線西巣鴨10分とそれぞれの駅から徒歩圏にありました。
他にも、周辺には都営の団地が多く、ファミリーにウケのいい立地で、徒歩圏内に石神井川や北区立中央公園、飛鳥山公園があったり、北区の総合病院、滝野川病院があり、高齢者にも人気になりそうな施設が揃っていました。
個人的には、これらの利便性から『これは売却活動をキチンと行えば、高い値段で売れるのでは?』と思いました。
また、首都高からも近く、車での移動が多い人にもとても便利なマンションで、すぐに売れてしまいそうだと思いました。
最後に、11階建て、総戸数200世帯を超える大規模なマンションで管理費や修繕積立金も問題く、タイル張りでしっかりしていました。
ちなみに、過去10年程度で値上がり率が最も高いのは近・心・大と言われ、駅近、都心、巨大なマンション(タワマン)でした。
部屋自体は西向きでしたが、40㎡を超えのコンパクトな2LDKの間取りは『都心の利便性を求める共働きなどの新婚カップル(DINKS)が共有でペアローンなど組んでくれると非常に良い展開になるのでは?』と思いました。
3.事例概要
既述の通り、相続で引き継ぎ、これまで賃貸をしていた空き家のマンションです。
それでも、室内はそれほど傷んでいませんでした。
お母様が自分で管理を行っており、募集のみ、近くの不動産会社にお願いしていたようです。
そのため、室内は傷んでいるかと思いましたが、運が良かったです。
昨今のマンション市況が好調すぎる事を考慮し、一旦、手間と利益を考慮し、写真のように入居者が退去したままの状態(購入後リフォームやリノベーションが必要な状態)で売り出しを開始しました。
一応、売却前に内見者向けに若干、小修繕や室内の掃除を行ったぐらいです。
3-1.売却するべきか、賃貸するべきか?
実は、相談者様は空き家になったタイミングで、不動産会社に相談したそうです。
その時はすぐに売却を進められたそうです。ただ、以下の理由でどうするか、悩んでいたようです。
- 売らずに家賃を貰ってもいいが、改修に使えるお金がない
- これまでお母様がご自分で管理していた。自分ではやれない
- 空室時に管理費や修繕積立金を払っていけるか心配
- 古いマンションなので、どうなるか分からない
無料相談時に、売却以外に再生し、賃貸したり、より高い値段で売るため、リノベーションについても話ました。
が、追加でお金を出す事に躊躇されていました。
そのため、相場が良い事とタイミング的にも金利が上がりそうだったので、入居者が退去した空き家の方が高く売れるので、売却を決めたようです。
すでに、近くでマンションを購入し、家族と住んでいる為、売却代金を今後の生活費や学費として、使う為に売却すると話していました。
旧耐震のマンションでしたが、都心立地の売り物件が少ないため、当初2~3カ月は問い合わせや内見が多くありました。
私たちは当初、売却価格を高くするため、個人の方、特にカップルを中心に購入者として、考えていました。
ただ、買付や融資の話になる前に、どのようにリフォームを行うかで設計士や内見を何度も行うため、時間が掛かってしまいました。
3-2.どんな事を聞かれるのか?
文京区の旧耐震マンションの売却時もそうでしたが、よく聞かれるのは以下の事です。
3-2-1.まず、1981年より前に建てられ、旧耐震のマンションである事。
話しが進むと、地震は大丈夫ですか?と聞かれることがよくありました。
ただ、他の事例から都心であれば、ヴィンテージマンションと呼ばれたり、旧耐震でも売買が頻繁に行われています。
同じ旧耐震でエレベーターも無しでしたが、板橋区常盤台の区分マンションもちょっと前に売却することが出来ました。
3-2-2.次に、お風呂やキッチンなどの設備の故障がないかどうか?
売却後の相談者さまの責任を免れるため、内見時によく見てもらう事や売却条件として、瑕疵担保責任を免責とさせていただきました。
4.反響やどのように高く売ったのか?
4-1.売り出しから反響が凄い事に
北区でしたが、都心立地でファミリー物件だったため、当初2カ月で100件近い問い合わせを受け、10組程度の内見がありました。
都内でマンションを買いたい世帯には3,000万円は購入しやすい価格だと思い、強気で営業を続けて行きました。
4-2.どのように高く売ったのか?
立地や条件的に物件が少なかったですが、今年に入り、新NISAが始まり、日経平均が大きく上昇したので資産効果もあったかもしれません。
また、これまでの取引の経験から過ごしやすい春(3月~5月)や秋(9月~11月)は不動産市場が活況を呈し、高い値段で売れてる気がします。
また、この物件は売出から反響が多く、入居者さんが退去したままの状態で修繕はしませんでした。
しかし、室内に荷物が置かれ、倉庫の様になっていなかったため、見た目的に整理され、内見時の印象が良く、購入者の食いつきが良くなったのではと思います。
4-3.どのような間取りが高く売れるか?
実際、ニーズを知るため、SUUMOやホームズを見て、どのような相場が高く売れるのか、調べました。
周辺の不動産会社にも買取希望価格や間取り・条件について、ヒアリングを行っていきました。
結果的に、カップルやお子様がいる家族をターゲットに、2LDKの間取りが最も人気だと分かりました。
ただ、お子様がいる家庭には40㎡は小さく、カップルや単身者が落としどころではと思っていました。
4-4.3カ月で買付が入る
売り出して、3ヶ月して、買付を頂きました。
内見数が多く、購入検討者が多くいたため、質疑のリストを作成し、同じ内容を各希望者に共有し、後々のトラブルを潰していきました。
4-5.なぜ、高く売ることが出来たのか?
大きな要因は都心を中心に2020年のコロナ禍以降、インフレの影響もあり、マンション価格が高騰していたのが大きな要因だと思います。
他にも、売主を守るため、質疑表を共有し、事実をキチンと確認でき、インターネット上の各サイトに連絡し、修正を求めたことも大きいと思います。
また、同時に進んでいた売却案件同様、3月の年度末に向け、銀行が積極的になるタイミングで、現地を内見する何人かと同時に立ち合いも行いました。
その際に、指値幅や同じ情報を各検討者に伝えている事を話し、各人を積極的に買い煽っていき、結果的に売主が当初イメージしていた希望価格を上回る価格で買付をいただきました。
5.内見まで、どうやって希望者をじらすか?
今回の事例に合わせ、これまで10年以上、不動産売却の仲介をやってきて、思ったことを書きます。
5-1.物件資料の開示
人気物件の様に出し渋るのが大切だと思ってます。
もちろん、必要な資料をスピーディーに出すのも大切です。
ただ、希望者に対して、反響や内見数、売却理由など、ウソのない範囲でどのように伝えるか、本当に大切だと思います。
ポイントは駆け引きです。
5-2.内見調整や現場で
内見時間の調整や買主の内見にも立ち会い、指値をどこまで受け付けるのか?
そして、他者にも同じ情報を開示し、検討してもらっている事を伝え、競合他社との買い煽りを醸成して行きました。
その結果・・・、過去にないほど高い買い付けを貰う事が出来ました!
ここでも、ポイントは駆け引きです。買取やオークションでの売却では非常に難しいと思います。
5-3.買付後の価格交渉
既に一番高い買い付けを貰っていました。
それでも、売主の責任を少しでも減らすため、瑕疵担保免責や室内の備品の処分について、どこまで行うのか、重い物・お金が掛かる物は残して言って良いのか等も調整していきました。
問題がある物件は駆け引きが下手な仲介に任せても、高い値段では売れないと思います。
せいぜい、買取業者から出てくる相場以下の買付を持ってきて、「これが精一杯です!よろしくお願いいたします!!」と言われて終わりです・・・。
特に、売却する時はキチンと駆け引きが出来る経験のある仲介にお願いして下さい。
6.相続を含め、築古のマンションを高く売るには?
6-1.買いあおり
今回、売主側専門の仲介担当として、売主様の期待を裏切らず、取引が出来て、本当に良かったです。
古いマンションをどのように良く見せるか?
というのも、実需のマンションだけでなく、戸建ても多少高い価格でも条件に合っていれば、購入希望者様は内見に来てくれます。
そこで、どう競争原理を醸造し、買い煽るか?
そして、敢えて、相場以上の高い価格で売りだし、検討者の指値で希望価格に調整する方法も上手くいって、僕も担当者として、自信が付きました。
6-2.空き家は住宅ローンが使える!
2024年はすでに文京と板橋区などで区分マンションの売却を担当させてもらいました。
もし、住宅ローンが使える物件は相場を超える高い値段で売れる可能性が高いです。
一般的に、マンションは同じ建物内で他の部屋が売りに出るので、相場を超える事は難しいです。
それでも、既述の通り、担当者の経験値と住宅ローンが使える条件(面積や違法性など)を満たす事で高く売れる可能性があると思います。
ネットバンクの低すぎる金利や伝統的な銀行の融資手数料の安さなど現在でも売り易い条件は整っていると思います。
ちなみに、文京区の区分マンションは旧耐震で反社会的勢力の事務所だった案件です・・・。
6-3.親から不動産を相続した時の重要なポイント
念のため、以下にその内容を分かりやすく説明します。
6-3-1.相続税の申告が必要です
– 相続税の申告は一般的に必要です。
– 無申告の場合、相続人全員が連帯責任を負うことになります。
– 無申告加算税などのペナルティが課される可能性があります。
6-3-2.相続税の申告は兄弟と別々にできるの?
– 相続税の申告は、相続人全員で行うのが一般的です。
– 別々に相続税を申告することも可能です。
– ただし、税務調査により、申告内容を調整し最終的には一つにまとめられることが多いです。
6-3-3.相続税の連帯納付責任
– 相続税には「相続人間での連帯納付の義務」があります。
– もし、他の相続人が相続税を納めていない場合、自分が納めていても、他の納めていない相続人の分も代わりに納める可能性があります。
– 日本では資産はほとんど不動産ですが、金融資産があるケースも。
– 自分の相続税だけを払ったとしても、全財産に見合った相続税が課税され、他の相続人分の納税の必要が出てきます。
親から相続した不動産や金融資産に関しては適切に手続きを行い、相続税を正しく申告することが本当に重要です。
そのため、申告については連帯納付の責任についても理解し、他の相続人と協力して対応してください。
7.物件の売却、誰に相談するのか?
7-1.個人向けの不動産投資を初め、学んだ教訓の一つは?
『相場だけを理由に物件を売却すると、損をする可能性が高い』と言う事です。
特に、相対取引の不動産はその傾向が強いかもしれません。
極論、誰か、一人、買主を見つければいいので、その人に刺さる物件であれば、相場を無視した価格で売れる可能性が大いにあります。
と言うのも、相場より、割高だと思われる物件でも購入者・投資家が購入するのは保有するストーリーを買っているからだと思います。
そして、このストーリーが失われない限り、資産価値の上昇は続き、保有・投資する意義があると思います。
例えば、実家の近くだったり、ペットの飼育が出来たり、他にも再開発などは、発表だけでなく、実際に完成し、街並みが出来るまで資産価値の上昇は続く又は保たれる傾向があります。
その為、『不動産によっては相場を無視した価格で売出しをする事も一考だ』と思います。
7-2.次は、誰にマンションの売却を頼むか?
それは、『物件毎の売却ストーリーを上手に作ってくれる担当者だ』と思います。
この物件は、高い値段での売り出しから指値を使った買い煽りを含め、たまたまその辺りがハマった可能性があります。
そのため、ともかく、自分の仲介に自信を持った案件です。
他にも、空き家になった実家を相続の後、自宅のローン返済のため、売却した事例はこちらです。
7-3.ターゲットを決め、自信のある物を扱っていきたい
自分にあった物件の売却方法をキチンと紹介してほしい方へ。
私たち、リビングインはこれまでの地方RC一棟を長期保有すればいい的、誰でもなんとかなったアベノミクスが終わり、次の五年、十年は『投資するストーリーが大切になる』と信じ、活動しています。
その為、オンラインを含めた面談を行い、あなたの状況や希望にあった不動産を一つ一つ丁寧に紹介するオーダーメイドなスタイルを取っています。
特に、ここ4年間、不動産をただ紹介し、管理するだけでなく、投資ストーリーを作り、積極的に共同で投資も行っています。
一年で数億の資産を作る!等ブームに乗ったやり方ではなく、東京の再開発や新駅・延伸、道路拡張の好影響を利用し、5年、10年と時間が掛かります。
それでも、再現性の高い投資手法をいち早く取り入れ、私たちに関わった方には、着実な成長と確実性の高い不動産投資をやって頂きたいと思っています。
私たちは、都内を中心に再開発地域を2019年以降、2020年と2021年と実際に現地を見て、取引に活かしてきました。
土地価格だけでなく、人口や乗降客数、都市計画の状況を整理し、良い再開発・悪い再開発を判断してきました。
下記グラフの通り、過去10年間で1,200件以上の御相談を受けています。
無料面談等のご連絡はこちらのページより、ご連絡下さい。
*現在、無料相談から取引のご依頼を受けた場合、手数料を1.5%とその消費税に減額しております。
一度面談をしたことで、その人となりが分かり、信頼関係からその人のために頑張りたいと思い、仕事がスムーズに進むことが多いためです。
また、2012年以降、250件超の不動産取引を担当し、どのような不動産を購入・売却すべきか、理解しつつあります。
例えば、地方だけでなく、東京においても高齢化による戸建てからマンションへの住み替え相談が増えています。
今後も私たちの強みを生かせる案件を丁寧に見つけ、不動産のご紹介していきたいと思っています。
他にも、住宅ローンの返済が不安な50代の方の住まいの購入や売却をどうするか、悩んでいる場合、『LINE公式の無料相談』や『電話相談』からお気軽にお問い合わせ下さい。
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