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こんにちは、住まいのお悩み無料相談、アリネットで住まいのお悩み相談を受けている不動産鑑定士補兼宅地建物取引士の相樂です。
2011年に豊洲で購入して頂いた自宅マンションを2022年に7,300万円で売却したM様(40代男性)の事例をご紹介します。
自営業のM様は東日本大震災があった2011年は『湾岸エリアは液状化で、地震が怖い』と言う理由で一時的に価格が下がったです。
それでも、豊洲の大規模な再開発で街並みが大きく変わり、繁華性と共に資産価値が上昇することを期待し、豊洲駅近くのマンションを購入して頂きました。
この物件を進めたポイントは、
- 駅前再開発など、単発ではなく、長期継続型で広範囲にわたること。
- 駅近く、高齢化が進んでも利便性が高く、流動性が見込める事。
*ちなみに、当時、東雲などはまだまだ閑散としていたので、個人的には怖くて、お勧めしませんでした。
>>大規模な再開発が継続している豊洲の再開発に関して、まとめたページはこちらです。
マンション購入時は、2009年以降続く不景気がやや持ち直した所に、東日本大震災が起き、電力制限などでこれからどうなってしまうのだろうと思っていた時期で、現在のように本格的な回復ではありませんでした。
しかし、M様は仕事もあり、事業で付き合いのあった金融機関からの信頼もあり、3,800万円の住宅ローンを組むことに成功しました。
>>念のため、2011年、大地震直後で液状化?で下落した湾岸エリア、豊洲に自宅マンションを購入してもらった時の概要はこちらです。
ご存じの通り、豊洲は一大開発が行われ、今ではららぽーとや豊洲市場などが出来、洗練された街に進化し、タワーマンションがいくつも建っています。
ただ、当時は空き家があり、まだ閑散としていたのを覚えています。電力問題でそもそも街に明かりが少なく、本当に怖い時期でした。
それでも、三菱地所や三井不動産など大手不動産会社が開発に名乗りを上げており、将来的に湾岸エリアを代表する大きな街に変貌する可能性が大いにありました。
1.2020年のオリンピックやコロナウイルスによるカネ余りで都心のマンションは高騰
2013年以降続いたアベノミクスを追い風に、東京オリンピックやコロナウイルスによる市場への資金の供給で、港区や千代田区を中心に都心部のマンション価格は一気に上昇しました。
そのため、10年ぐらい前に購入していれば、住宅ローンの返済や管理費・修繕積立金を支払っても、売却したら、それ以上に利益の出る物件(家賃を払わず、タダで住めている状態)が本当に増えています。
以下のグラフで分かる通り、中でも、豊洲は再開発前後で大きく価格が上昇しています。
>>大規模な再開発が継続している豊洲の再開発に関して、まとめたページはこちらです。
2.ローン控除が改悪され、価格的にそろそろ頭打ち?
上のグラフの通り、2011年の購入タイミングは抜群でした。
ただ、コロナウイルスにより、市中に現金がバラまかれ、マンション価格が2020年以降急騰したこと。
マンション価格の高騰により、1億円近い物件が多く、既にサラリーマンが安心して買える価格ではないと思っていました。
また、10年以上続く、住宅ローン控除の期間の延長と共に条件が悪化し、住宅購入者の購入意欲を削ぐのではないかと思いました。
そのため、フラット35が適用される8,000万円程度を上限に、マンション価格の頭打ちが起きると推測しました。
実際は、その後も数字的には上昇を続けてしまいましたが・・・、売り出し価格や成約価格を見ると、正直それほど上がっていないというのが実感です。
上記のような、いくつかの要素が組み合わさり、M様にはそろそろ売却するにはちょうどいい時期では?と説明させて頂きました。
3.マンション売却を検討する際、不安や悩みは?
3-1.このタイミングで売っていいのか?
2021年の秋から冬に掛けて、世界中の株価や仮想通貨、高級腕時計等の高騰が続いていた時期なので、住宅の資産価値も軒並み上がっていました。
まだまだマンション市況に勢いがあったので、本当に悩んでいました。
実際、年明けからウクライナとロシアの戦争やアメリカの利上げにより、株式の調整が進んでいますが、マンション価格の高騰が進んでいるようです・・・。
3-2.家族の説得をどうするか?
お子様もいるため、学校の関係から自宅を売っても遠くに引っ越すことは出来ない。それなら、今の市況を考慮し、売らなくてもいいのでは?と思われていました。
3-3.税金の心配
今回の売却では4,000万円を超える譲渡益が出るため、税金がどれぐらい掛かってくるのか?
大金であれば、利益を確定せず、このまま過ごした方がいいのでは?とも話していました。
これらは、多くの方が悩む問題でタイミングには関しては、金利や特例の改悪で潮目が変わりそうなこと、ご家族については賃貸になってしまいます。
しかし、住み替え先もこのエリアである程度目を付け、今回の売却により、残る現金を有効に使った住み替えをご提案させていただきました。
最後に、税金に関しては3,000万円特別控除だけでなく、決済を2022年にすることで、10年超の所有者向けの『マイホームを売った時の軽減税率の特例』を使い、6,000万円までの譲渡益に関して、10%の税率にでき、100万円程度に減らすことが出来ることをご説明しました。
>>この辺りの特例に関して、住宅ローンが残っている不動産は売れるのか?にまとめておきました。
4.満額買付もローンの承認が下りない?
豊洲にあるタワーマンションと言う事で、シンプルで分かりやすい物件でした。
それでも、相場より少し高い売り出し価格であったため、8月末の売出しから11月の契約まで3カ月と時間が掛かってしまいました。
今回、住みながらの売却であったため、リビングのCGイメージを作成し、SUUMOやホームズ、アットホーム等のポータルサイト。
そして、購入希望者リストに情報を直接提供していきました。
9月と10月の週末は内見が多く入り、10月の終わりには美容クリニックにお勤めの勤務医の方から購入意向を無事に貰いました。
その際、決済や引き渡しは税金や引っ越しの関係があり、2022年になる事を条件に入れてもらいました。
その後、11月の中旬に契約しました。
ただ、じぶん銀行の融資承認が一ヶ月経っても下りず、年末ぎりぎりになり、やっと承認が下り、M様とほっとしたのを覚えています。
5.担当のコメント
この案件は2021年に成立し、2022年に決済できた自分たちの中では大きな案件です。
多くの人が大地震を理由に不動産を見捨てていた2011年の紹介し、購入してもらってから、10年以上掛け、売却まで無事にでき、本当に良かったです。
再開発で有名な豊洲だけでなく、白金高輪でもタワーマンションの購入を行いました。
5-1.仲介手数料の値引き
今回、4,000万円を超える大きな利益を出すことが出来ましたが、1億円近い事、物件価格や購入と売却の両方を担当させて頂いたので、手数料は売買価格の1%で対応させていただきました。
*私たちのような中小企業の弱いところですが、ゼロか100かで全く売上が無くなってしまうよりは、少しでも売り上げを立てるべく、手数料を調整してしまいました。
ただ、次の取引では、もっとご満足いただき、沢山払ってもらえる様、頑張りたいと思います。
5-2.自宅購入のポイント
世界的な不景気が起きた2009年の3月、2011年の大地震後の4月や2020年の緊急事態宣言の4月の1カ月間くらい、どちらもマンションの価格は落ちていたと思います。
このようなピンポイントで動くには、相場や街の様子などを事前に知り、準備しておく必要があります。
特に、住宅ローンを使う自宅の購入においては、ライバルに先を越されない様、お近くの信用できるアドバイザーとキチンと話し、進めて下さい。
*仲介販売員はメールなどで物件をひたすら紹介してくるのみなので、相場や税金などを理解しているアドバイザーがおすすめです。
最後に、この案件はいくつかの幸運が重なって、出来たものだと思います。
私たちは、都内を中心に再開発地域を2019年以降、2020年と2021年と実際に現地に行き、価格だけでなく、人口や乗降客数、都市計画の状況を整理し、良い再開発・悪い再開発を判断してきました。
また、2012年以降、100件近い、住宅ローンの返済に困った方々の売買を担当し、自宅の購入に不安がある方が最悪のケースを防ぐため、どのような自宅を買うべきか理解しつつあります。
2011年以降、北海道の釧路から熊本の水俣まで全国対応で住まいのお悩み相談を行い、250件を超える不動産取引を行ってきました。
現在、地方だけでなく、東京においても高齢化による住み替え相談が増えており、今後も私たちの強みを生かせる案件を丁寧に見つけ、紹介していきたいと思います。
特に、40代、50代の方で住宅ローンの利用や住まいの購入を悩んでいる方、『LINE公式の無料相談』や『電話相談』からお気軽にお問い合わせ下さい。
*私たちの場合、たらい回しなく、実務担当が直接対応いたします。
>>これまでうまく行った解決事例はこちらのページにまとめてあります。
また、私たち、アリネットのgoogleでの口コミはこちらのページにまとめてあります。
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