入居申込のキャンセルは内見後、申込後、契約後…いつまで可能か?

こんにちは、不動産鑑定士補兼宅地建物取引士の相樂です。

「メールで内見のキャンセルなんて経験がない」という方がほとんどだと思います。ここでは、キャンセルに時間を掛けず、後で嫌な気持ちにならないために、テンプレートを使って、説明しています。通常、賃貸のお部屋に入居するまでに、内見→入居申込→入居審査→重要事項説明→契約といった段階を踏んでいくことになります。

「途中で、キャンセルせざるを得なくなったらどうしよう?」

お部屋探しをしている方の中には、こんな不安を抱えている方、結構いると思います。面談時に個人情報を書いていることが多いので、後で嫌がらせがあったりしたら、面倒なのでトラブルなく、キャンセルする方法ために押さえて欲しいポイントや注意点をご紹介します。

ちなみに、家賃等条件交渉をするなら、いつが良いか?これまでの経験を基にこちらのページにまとめておきました。

1.申込をキャンセルせざるを得ない状況

お部屋の契約をすることを前提に不動産会社さんにお世話になりながらも、何らかの事情により、キャンセルせざるを得ない状況になってしまうこともあると思います。何らかの事情とは、例えば、以下のような理由です。

・他のお部屋に決めた

・気になっていたお部屋が思っていたのと違った

・初期費用や引越し費用の工面ができなくなった

・引っ越し自体が取りやめになった

果たして、トラブルなく、申込をキャンセルできるのでしょうか?

2.申込キャンセルできるかはどの段階かで変わる

費用負担なく、キャンセルできるかどうかはどの段階にあるのかで変わります。通常、賃貸のお部屋に入居するまでには、下記のような段階を踏んでいきます。

・内見

・入居申込

・入居審査

・重要事項説明

・契約書に署名、捺印

・引っ越し、入居

法的には、「契約書に署名・捺印する」より前の段階であれば、申込をキャンセルすることができます。「入居申込をしてしまうと、キャンセルできない」と捉えている方は多いですが、契約をしていなければ、金銭的な負担なく、キャンセルできます。当然のことではありますが、『賃貸のお部屋の契約は条件面や金銭面などをしっかり確認してから、また周りの方に相談してから行うように』してください。先日、こんな相談がありました。

wifiの個別契約について、最終確認する前に契約してしまい、入居後にオーナーから承認が下りず、速度の遅いwifiで我慢しながら、仕事をしている方から相談を受けました。本来であれば、重要事項説明書などにキチンと明記してもらえば、その後困ることはなかったのですが・・・。

鉄筋コンクリート造の建物の躯体に穴をあけることをオーナーは基本的に嫌がります。その為、工事業者を協力し、躯体に穴をあける必要がない事を現地調査で確認してもらい、管理会社経由でオーナーに再度連絡を入れてもらう事になりました。他にも、MDF盤から各部屋にコードを持っていく事も新しい物件であれば出来ます。対策は色々とあるみたいなので、工事業者さんに一度現地を見てもらう等して、話を進めて下さい。

かなり、脱線してしまいました。

3.契約してしまったら、「解約」扱いで負担あり

前の段落で述べたように契約後のキャンセルを負担なくすることはできません。通常は、「解約」扱いとなり、契約書に記載してある内容に従うことになります。

「〇年以内に解約をする場合、家賃〇ヶ月分の違約金を支払うこと」などといった記載がある場合は、違約金を請求されることがあります。「解約の申出は〇ヶ月前までに行うこと」などといった記載がある場合は、その分の家賃を請求されることがあります。さらに、仲介手数料と礼金は返金されません。敷金は、お部屋を使用していないのであれば全額返金される可能性があります。ただ、火災保険料は未経過分については返金される可能性があります。

4.入居のキャンセルする際の注意点

4-1.早めに担当へ連絡を

何らかの事情により、申込をキャンセルせざるを得ない状況になったときは、早めに不動産屋に連絡をしましょう。入居のキャンセルの連絡をしない限り、

・広告の差し止め

・契約関係書類の用意

・お部屋のクリーニング

などといった入居を前提とした作業を担当者は進めてしまいます。その為、連絡が遅くなればなるほど、多くの方に迷惑がかかってしまいます。キャンセルをすることは気が重くなってしまうことかもしれません。ただ、関係者の方の負担を減らすためと考え、早めに連絡をしてもらうとみんなが助かります。

4-2.感謝と謝罪の気持ちを伝える

キャンセルをしてしまうと、関係者のそれまでに費やした労力が無駄になってしまうことになります。キャンセルの連絡をする際は感謝と謝罪の気持ちを伝えるようにしましょう。

・何件も内見させてもらった

・家賃の交渉をさせてもらった

・連絡が遅くなってしまった

といったことがある場合は、そのことについても言及した上で感謝と謝罪の気持ちを伝えるようにしましょう。

4-3.今後、お世話になれなくなってしまう可能性も

「気が変わってしまった」

「面倒になってしまった」

など、あまりに自分勝手な理由でキャンセルをする場合は、今後、その不動産屋さんにはお世話になれないと覚悟した方がよいでしょう・・・。不動産屋さんからすれば、「この人は自分の都合しか考えない」、「またキャンセルされてしまうかも」と考えながらでは、本腰が入りません。

5.入居申込のキャンセルまとめ

部屋探しを始めると色々な事があります。色々な部屋があり、転勤の事情が変わったり、その度に状況を不動産屋に説明するのは正直、面倒だと思います。LINEで連絡する事すら、面倒に感じると思います。

ただ、連絡をしてもらうだけで色々な人がその後動きやすくなるので、何も連絡しないでほっておくより、一報してもらった方が助かります。以下、今回のまとめです。

・原則として、契約をする前であれば、キャンセルできる

・契約をしてしまうと解約扱いになり、違約金を請求されることや初期費用の一部が返金されないことがある

・キャンセルする際は、早めに連絡する、感謝と謝罪の気持ちを伝える

入居の申込キャンセルをメールで行い場合のテンプレなどはこちらにまとめています。メールもそうですが、内見、仮押さえまでやってくれた担当にどう連絡するかのポイントはこちらにまとめてあります。

内覧でいかに真剣に部屋と自分と向き合ったかということが部屋に住み始めてから後悔するかしないかを決定づけます。是非、是非、失敗や後悔の無い部屋探しをしてください。今回ご紹介した内容が貴方の失敗を防ぐ一助となれば幸いです。

ちなみに、内見時の確認・チェックリストもよく聞かれます。これまでの失敗談を参考に無料で使えるものを作りました。ぜひ、内見時に使ってみて下さい。4,600件の失敗談を基に作った内見時のチェックリストはこちらのページです。なお、人気のある他社の内見チェックリストも同様にまとめています。最近、お客様に聞かれた、「内見の申し込み後のキャンセルって、罰金ありますか?」について、こちらのページにまとめました。

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念のため、【建築士と考える】住んでもいい事故物件の見分け方、内覧時に使える方法をレクチャーしてもらいました。最近流行っているカスタマイズ賃貸についても、こちらにまとめました。不動産トラブル専門の弁護士による、契約直後の事故物件発覚時の告知義務違反等の対応についてはこちらのページにまとめました。

今回もサクッと読み切れるように、私たちなりにポイントを整理して記載しました。最後まで読んで頂き、本当にありがとうございます。
※なお、これまで聞かれることが多かった質問に関して、サイト移動を機に、もっと参考になるよう一部内容を修正・追記し、投稿しています。

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相樂 喜一郎

この記事を書いた人

相樂 喜一郎

事例を基にトラブルの少ない取引を目指し、2011年以降130件以上の不動産取引を経験。現在はこれまでの経験を活かし、地域の金融機関と一緒に相続に伴う実家の再生や売却、住み替えに注力。不動産鑑定士補、宅地建物取引士、相続アドバイザー、住宅診断士。 >>その他詳しい実績はこちら

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