耐用年数超過でデッドクロス、減価償却で節税が出来なくなった方へ、
こんにちは、住まいのお悩み無料相談、アリネットで住まいのお悩み相談を受けている不動産鑑定士補兼宅地建物取引士の相樂です。
2020年、静岡駅や駿河城公園の近くにある一棟収益マンションを利回り9.1%、19,200万円で売却した事例を紹介します。
この物件のオーナーは私と同じ40代で、セミナー講師の方から直接紹介を受け、売却を担当しました。
元々、アベノミクスが始まり、不動産投資がブームになりつつあった2014年、地場の不動産会社が仲介していたRC造の一棟マンションを利回り10%、18,000万円で購入しました。
実は、このマンションを購入する時、仲介にダマされたことが相樂さんに会ったきっかけです。
で、不動産投資セミナーの講師にマンション内で事故があった事を隠され、どうやって、お金を取り返せば良いか、相談したら、相楽さん達を紹介して頂きました。
結局、交渉に半年掛かりましたが、600万円近いお金を売主や不動産会社から受け取る事が出来、それ以降、不動産の管理や保険の申請について、相楽さん達になんでも相談していました。
今年、ようやく長期保有になり、売却時の税率が安くなるので売却する事にしました。
と言うのも、購入時からダマされていたことだけでなく、既に6年以上物件を持っていて、建物が古くなったり、コロナウイルスの影響をもろに受け、学生や外国人の入居者の退去が続き、稼働が落ちた時期もあり、今のタイミングで売る事を決めました。
実際、相談から決済まで7ヶ月掛かりましたが、その間にも空室が出たりして、なかなか安定しなかったので売却でき、本当に良かったです。
買主との交渉の中で当初提案された価格まで届かなかったので、手数料も2.0%まで減らしてもらいました。ありがとうございます。
この案件に限らず、不動産投資がブームになっていた2018年くらいまでサンタメ業者による売買で物件を調べず、購入しているケースが意外とあります。
他にも、『購入後1年間の満室保証が付いていたので買ったが、一年経っても空室が埋まらず、売る事も出来ず、お給料から内入れが続いている』と相談を受けたことがあります。
今だと、区分マンション投資でそのようなケースが多いと思います。
この案件は購入が2014年と早く、途中、事故が発覚したり、稼働率が下がってもなんとかやりくり出来たものの、実際、購入時と比べ、家賃収入も3%程度下がっていました。
今回、キチンと売却し、現金化できたことは本当に運が良かったのではと思います。
1.RC造一棟マンションの売却を考えた理由は?
1-1.長期譲渡で譲渡益の20%課税に
元々、セミナーで地方物件はオリンピック前や長期譲渡のタイミングで売るべきと教わっていました。
オリンピックは間に合わなかったので、取得から6年、長期譲渡になり、売却益への課税が減ったタイミングで資産の入れ替えを行おうと思っていました。
1-2.事故やウイルスの影響で収入が落ち着かない
既述の通り、学生や外国人の需要が無くなってしまい、家賃を下げて、社会人の男性が何名か入りました。
でも、空室を埋めるのにフリーレントや広告費で半年分使ってしまう等、これは長く持っていられないと思っていました。
1-3.耐用年数を考え、売却するなら節税が出来る今の内
また、地方物件は土地代が安く、建物の償却が命だと思い、建物が古くなり、減価償却がなくなり、デッドクロスで節税できなくなる前に売り切ろうと思っていました。
あと、そもそも見ずに買っており、物件に愛着が無かったので儲けられる今の内に売ろうと思いました。
2.売却に当たっての希望は?
購入価格が18,000万円、事故発覚で途中600万円も返ってきたので、17,400万円がザックリした簿価でした。
空室が酷く、途中のキャッシュフローは殆ど改修に回っていたので、今回の売却で2,000万円ぐらい利益が出れば良いと思っていました。
当初、相楽さんからの提案も20,000万円で利回り8.7%だったので、手数料を払っても行けるかなと思っていました。
あと、今年、オリンピックも終わり、コロナの影響が無くなったら、不動産の相場も落ち着くのではと思っていました。
3.物件売却時の不安や悩みは?
利回り的にいつかは売れると思っていたものの、正直、なかなか売れなかったのでどうしようかと悩みました。
3-1.事故物件であることを告知するか?
実は、「事故があった事を買主にどのように告知するか?」を相楽さんと話し、すでに埋まっている事。
そして、事故の腐乱などが無かった事から、告知事項ありとして、売り出す事にしました。
ただ、相楽さんが提案してくれた売出価格が2億円だったので、事故の影響は特に関係なかったのかもしれません。
もう、7年も前の事ですし、その後何か悪いことも起きていないので。
3-2.稼働が悪いので、買主の融資付けで苦戦しそう
2020年は満室になったことが無かったので、買主に融資が付くか、心配していました。
でも、相楽さんの提案がそもそも、楽待や健美屋の相場より高い利回りだったので、空室が多いし、まあ、時間かかっても良いかと思っていました。
実際、コロナの影響で空室が4戸になった時もありました。
それでも、ローンの返済や手残りがマイナスになるような事はありませんでした。
買主からは稼働が悪いことを言われましたが、時期的にしかたない事なので、条件を飲んでくれる買主のみに絞って、交渉を続けていきました。
4.なかなか満室にならない、どうするか?
静岡駅や駿河城跡まで徒歩圏、近くにファミリーマートとローソンがあるマンションでした。
が、学生や単身の社会人向けだったため、外国人を含め、コロナウイルスの影響をもろに受け、リモートが当たり前になった際、一気に空室が増えました。
部屋が20㎡以下で出来る事が少なかったので、フリーレントや広告費を増やし、対応していきました。
周りのマンション家賃相場を踏まえ、反響のある所で募集を続けてもらい、35世帯の内、空室が2部屋まで埋め戻した感じです。
それでも、2021年はウイルスの影響で空室が本当に多く、広告費が最も掛かった年でした。
5.やっと入った一本の買い付け
相談から7ヶ月経って、ようやく一本の買い付けが入りました・・・。
毎週、反響の連絡を受けていましたが、実際は業者の物件確認が木曜日や金曜日に入る程度でした。
照会先の投資家のリストを見せてもらい、安心して、任せました。
それでも反響がイマイチだったのでレインズや楽待、健美屋、アットホーム等のポータルサイトにも掲載してもらい、リバブルと住不販、野村不動産などにも物件を紹介してもらいました。
それでも、結局、11月の終わりに契約し、商社勤務のサラリーマンから頭金1,000万円の買付を頂き、12月末に決済・引き渡しが出来ました。
売却時、築30年近い物件になっていましたが、購入時に境界などもしっかり確認してあり、その辺りの手配が少なく、良かったです。
6.担当のコメント
この案件は購入当初から色々と相談を受けており、コロナウイルスの影響もあり、2020年の冬に7ヶ月掛け、決済できた自分たちの中でも記憶に残った案件です。
結果的に、満額は無理でした。
ただ、利回り10%で買って、9.1%で売却でき、1,800万円近い利益が出ました。
途中、入居者の入れ替えで賃料収入が3%ほど落ちてしまいました。
でも、コロナの影響を踏まえると運が良かったと思います。
他にも、コロナの影響で外国人や大学生が一気にいなくなり、この企画のアパートは終わる?のではと思っていました。
しかし、周辺相場を見返し、フリーレントや広告費をばらまき、決済時点でも35世帯中33戸も埋まっていて、オーナーと喜んだのを覚えています。
6-1.仲介手数料の値引き
今回、転売で1,800万円だけでなく、賃料収入で計7,000万円近い利益があり、本当にうまく行った案件だと思います。
しかし、当初提案したような買い上がりがなかなかうまく行かなかったため、200万円も手数料を減らしました。
そもそも、相談者が友だちと言う事と、次の購入や管理の話を頂き、仲介手数料は売買価格の2%で対応させていただきました。
私たちのような中小企業の弱いところですが、ゼロか、100かで全く無くなってしまうよりは少しでも売り上げを立てるべく、手数料を調整しました・・・。
売り手市場が続き、良い物件がなかなか出てこないですが、メンバーみんなで次の取引ではもっとご満足いただける様、頑張りたいと思います。
6-2.地方の一棟マンションを売却出来たポイント
まず、そもそも売り物件が少ない事が大きかったと思います。楽待や健美屋で静岡駅徒歩圏のマンションは皆無だったので。
次に、土地が大きく、路線価が出ていたことが大きいと思います。
他の物件を見てみると、担保評価が出ていない又は乖離が大きい物件は銀行融資が難しいのか、大きな値引きをしない限り、売れていないと思います。
たとえば、地方都市の場合、5万円/㎡以上ある地域が良いようです。
また、特に地方都市の場合、路線価と同じですが、固定資産税評価が乖離している物件も厳しいと思います。
他にも、客付けや購入者が収益物件に関して、共に素人だったので、この物件は売れたと思います。
もちろん、属性がしっかりしている方だったので、銀行の融資も付き安かったのかもしれません。
まとめると、この案件はいくつかの幸運が重なって、高値で売却できたものだと思っています。。。
>>同じく、地方物件で徳島市内の一棟収益マンションを売却した事例はこちらです。
6-3.これから物件の売却を考えている方へ
2013年以降、アベノミクスが続きましたが、融資が厳しくなり、収益性や担保評価が出ない物件は売却が難しくなっています。
そのため、稼働を上げたり、物件を広く紹介していく事が本当に大切です。
これまで、私たちは都内を中心に再開発地域を2019年以降、2020年と2021年と実際に現地に行き、価格だけでなく、人口や乗降客数、都市計画の状況を整理し、良い再開発・悪い再開発を判断してきました。
また、2012年以降、200件近い、不動産取引を担当し、どのような不動産を購入・売却すべきか、理解しつつあります。
例えば、地方だけでなく、東京においても高齢化による住み替え相談が増えており、今後も私たちの強みを生かせる案件を丁寧に見つけ、紹介していきたいと思います。
他にも、住宅ローンの返済が不安な50代の方の住まいの購入でどうするか、悩んでいる場合、『LINE公式の無料相談』や『電話相談』からお気軽にお問い合わせ下さい。
*私たちはたらい回しなく、実務担当が直接対応いたします。
>>これまでうまく行った解決事例はこちらのページにまとめてあります。
また、私たち、アリネットのgoogleでの口コミはこちらのページにまとめてあります。
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