B.豆知識(相場、法律)

オークションや買取等マンションの売り方別メリット・デメリットや注意点?

不動産買取以外で区分マンションの売却を検討されている方へ、

こんにちは、住まいのお悩み無料相談、アリネットで住まいのお悩み相談を受けている不動産鑑定士補兼宅地建物取引士の相樂です。

相樂個別面談

相続で都内の区分マンションを引き継いだ場合、売却方法にはさまざまな選択肢があります。
今回は、無料相談で説明している売却方法について、詳しく説明していきます。

まず、不動産会社による買取、オークションによる売却、一般的な仲介による売却の3つの方法について、価格やスピードを踏まえたメリットとデメリットを具体的に説明します。
その後、各売り方別の売主責任と売却方法を選ぶ時の注意点を説明します。

1.売却方法別メリットとデメリット

相談を受ける相楽と大和田

1-1.不動産会社による買取

1-1-1.メリット

– スピード:
最も早く売却できる方法です。と言うのも、不動産会社はすぐに物件を購入する準備ができているため、契約から現金化までが迅速に進みます。

– 手間が少ない:
不動産会社が物件を調査し、適正な価格を提示するため、複数の買い手と交渉する必要がなく、手続きが簡単です。

– 売却後の責任がない:
不動産会社が買い取る場合、売主による売却後の契約不適合責任が無くなることが多いです。

不動産会社は素早く、自身で調査を行った場合でも漏水や越境、設備の不具合があっても売主が責任を取る必要がありません。
後程、詳しく説明します。

1-1-2.デメリット

– 売買価格が低い:
市場価格よりも低めの買取価格が提示されることが一般的です。

これは、不動産会社がリスクを負いながら転売するために、利益を確保する必要があるためです。

– 交渉余地が少ない:
価格に納得できない場合でも、一般的には交渉の余地が限られています。

相続で引き継いだマンションを売却する際の買取方法とそのメリット

1-2.オークション(入札)による売却

1-2-1.メリット

– 価格の可能性:
複数の買い手が競り合うことで、市場価格以上の高値で売却できる可能性があります。

特に、人気エリアや設計・デザインなどで希少性の高い物件の場合、価格が高騰することがあります。

– 迅速な売却:
オークションは設定した日付で売却が確定するため、比較的早い段階で売却が完了します。

1-2-2.デメリット

– 不確実性:
必ずしも高値で売却できる保証はありません。

逆に、競り合いが起こらずに期待以下の価格で売却せざるを得ないリスクもあります。

– 手続きが複雑:
オークション参加者の確認や契約手続き、入札価格の受け取りなど、通常の売却よりも手続きが複雑です。

– 追加費用が発生:
オークション(入札)では一般的に出品料が掛かる可能性があります。また、落札時の仲介手数料が発生します。

他にも、一度出品した物件は取り消すことができない事があります。
万が一、取り消す場合には、違約金が発生するケースがあるようです。

そのため、オークション形式で売却を行う場合、その費用について、よく確認するようにして下さい。

1-3.一般的な仲介による売却

1-3-1.メリット

– 価格の柔軟性:
仲介業者を通じて、適正な市場価格で売却できる可能性が高いです。

また、売り主が価格を決定できるため、価格調整が可能です。

– 買い手の選択肢が広がる:
不動産仲介業者は幅広い買い手にアプローチできるため、最適な買い手を見つけやすくなります。

1-3-2.デメリット

– 時間がかかる:
市場に物件を出してから、買い手が見つかり、契約を締結するまでに時間がかかることがあります。

物件の立地や状態により、売却まで数ヶ月かかることもあります。

– 手間がかかる:
買い手との交渉や内覧の対応など、売主にとって手間がかかる場合があります。

2.売却方法のメリット・デメリットまとめ

2-1. 即座に現金化したい場合:

不動産会社による買取が最も適しています。ただし、残念ですが、売却価格は低めになります。

2-2.価格重視でリスクを取れる場合:

オークションによる売却を検討する価値があります。なぜなら、査定価格以上に売却価格が上がる可能性があるからです。

ただ、その分、不確実性も伴います。

既述の通り、出品料や取消手数料などの追加費用が発生する可能性があります。
そのため、オークション形式で売却を行う場合、その費用について、よく確認するようにして下さい。

2-3.市場価格での売却を目指す場合:

一般的な仲介による売却が最もバランスが取れた選択肢です。ただし、売却完了まで時間がかかる可能性があります。

ちなみに、私たちはこれまで仲介による不動産売却のみを行ってきました。

私たちのサービスは大切な不動産を焦って、安売りしたくない方に適していると思います。

3.区分マンションの売却方法別違い

次に、区分マンションの売却において、売却方法によって特有の違いやポイントがあります。

以下では、区分マンションに特有の観点を踏まえて、売却方法の違いをさらに詳しく説明します。

3-1.不動産会社による買取

3-1-1.メリット

– 迅速な処理:
特に東京都心など、区分マンションは戸建てと比べ、需要が高いため、不動産会社が早期に購入してくれます。

都内の好立地にある物件の場合は、スピーディに売却できる可能性がさらに高まります。

– 修繕やリフォームが不要:
買取の場合、一般的にマンションを現状のままで売却できます。

区分マンション専有部分(室内)の修繕にかかる手間や費用を省けます。

3-1-2.デメリット

– 管理費や修繕積立金の影響:
区分マンションの場合、管理費や修繕積立金の額が買取価格に影響することがあります。

一般的に、高額な管理費や積立金がかかるマンションは、買取価格が下がる傾向があります。

3-2.オークションによる売却

3-2-1.メリット

– 希少性のあるマンションに有利:
都内の人気エリアにある区分マンションや、デザイン性や設備に特長のある物件は、オークションで高値がつきやすいです。
地域だけでなく、築年数が若いマンションは特に需要が集中し、オークションの競り合いで価格が上昇しやすいです。

– 市場に注目されやすい:
2003年以降、区分マンションは戸建てよりも一般的に注目度が高く、オークションでも多くの買い手を引きつける可能性があります。

3-2-2.デメリット

– オークションの不確実性:
区分マンションの間取りや階数、眺望、管理状況によって、オークションでの人気が左右されやすいです。

例えば、地方物件や駅距離、築古など人気が低い物件の場合、予想以上に低い価格で落札されるリスクがあります。
そのため、築年が古かったり、地域の人気がない場合、どの売却方法を選ぶか、慎重に考えて下さい。

– 管理費や修繕積立金の公開:
オークションでは、管理費や修繕積立金の額が公開されるため、これが高額だと入札者が躊躇する可能性があります。

– 買主が限定される:
オークションでは、入札までの期間が決まっている為、買主が限定される為、一般的な売却方法と比べ、売買価格が延びない可能性があります。

3-3.一般的な仲介による売却

3-3-1.メリット

– 施設や共用部分のアピール:
区分マンションの売却では、マンション全体の管理状況や共用部分の充実度が重要なポイントになります。
私たち、仲介業者がこれまでの経験を活かし、適切にアピールすることでより高値での売却が期待できます。

– 管理組合の情報が活かせる:
仲介の場合だけでなく、マンションを売る場合、管理組合の運営状況や財務状況も買い手にとって重要な情報です。

これらを買主や購入検討者にしっかり説明することで信頼感を高められます。

3-3-2.デメリット

– 売却までの時間:
区分マンションは需要が高い一方で物件数も多いため、競争が激しいです。

そのため、市場に出てから売却までに時間がかかることがあります。

また、内覧の際に共用部分の状態や騒音問題などが売却に影響することもあります。

– 管理費や修繕積立金のネック:
高額な管理費や修繕積立金が設定されている場合、買い手が敬遠する可能性があります。

このため、適切な価格設定や条件交渉が必要になります。

4.区分マンションの売却方法別違いまとめ

悩む夫婦

4-1.迅速な現金化と手間の削減を重視する場合:

区分マンションの特徴を踏まえると、不動産会社による買取が最適です。
ただし、管理費や修繕積立金が高い場合、買取価格が下がる可能性があります。

4-2.希少性やデザイン性がある物件の場合:

オークションによる売却が適しています。競り合いにより高値がつくことが期待できますが、逆に低値になるリスクもあります。

4-3.市場価格での売却と適切なアピールを目指す場合:

私は一般的な仲介が最もバランスの取れた選択肢で高価格が狙える方法だと思います。

マンションの場合、共用部分や管理状況をしっかりとアピールし、価格設定に気を付けることで、より良い条件で売却できます。

そのため、区分マンションの特性を踏まえ、売却方法を慎重に選んでください。

参考に、私が行った都内の区分マンション売却事例は以下の通りです。

反社が居た?文京区にある旧耐震マンションをリノベーションし、売却した事例

世田谷区100㎡超のヴィンテージマンションをリノベ後、1億円で転売した案件

5.次に、区分マンションの売却における公開・非公開とは?

マンションの売却方法に加えて、広く買主を募る「公開式」と、一定の買主のみに情報を紹介する「クローズド式」のアプローチも選択することができます。

以下では、仲介、オークション、買取それぞれの売り方について、公開式とクローズド式のメリットとデメリットを具体的に説明します。

5-1.仲介による売却

5-1-1.公開式

メリット
– 広範囲にアプローチできる:
インターネットを利用し、市場に広く公開することで、多くの買主に情報が届きます。

結果として、より多くの問い合わせや内覧を受け、競争が生まれる可能性があります。

– 市場価格の把握:
多数の買主からの反応を得ることで、市場における適正価格を把握しやすくなります。

また、価格の交渉も有利に進められる場合があります。

デメリット
– 時間がかかる:
多くの内覧者に対応する必要があり、売却完了までに時間がかかることがあります。

また、価格交渉も長期化する可能性があります。

– プライバシーの懸念:
売り主の情報や物件の詳細が広く公開されるため、プライバシーが守られにくいという懸念があります。

特に、自宅や実家のマンションを売却する場合、近隣の方に噂をされ、子供が通う学校でいじめに遭う等もあるため、慎重に進めて下さい。

5-1-2.クローズド式

メリット
– プライバシーの保護:
限られた買主のみに情報を提供するため、売り主のプライバシーが保たれます。また、物件の詳細が外部に漏れるリスクを抑えられます。

– スピーディな売却:
信頼できる買主のみに情報を提供するため、迅速に交渉が進み、早期に売却が完了する可能性があります。

デメリット
– 買主の選択肢が限られる:
公開式に比べて、アプローチする買主が限られるため、競争が生まれにくく、売却価格が下がるリスクがあります。

– 価格交渉が不利に:
限られた買主と交渉するため、価格面での競争力が弱まり、希望価格に達しない場合があります。

5-2.オークションによる売却

5-2-1.公開式

メリット
– 競争が激化:
多くの買主が参加しやすいため、オークションが活発になり、物件が高値で売れる可能性があります。特に、人気エリアの物件では、競り上がることで高額売却が期待できます。

– 市場認知度の向上:
公開式で行うことで、物件の認知度が高まり、潜在的な買主の数が増加します。

デメリット
– 不特定多数の参加:
公開式の場合、参加者の素性や意図が明確でないことも多く、トラブルが発生するリスクがあります。また、内覧者が多くなることで、売り主にとって手間が増えます。

– プライバシーリスク:
広く情報が公開されるため、プライバシーの保護が難しくなる場合があります。

5-2-2.クローズド式

メリット
– 選定された買主のみが参加:
信頼できる特定の買主のみにオークション参加を許可するため、トラブルリスクが減り、スムーズに取引が進みます。

– 迅速な売却:
競り合いの参加者が事前に選ばれているため、交渉が速やかに進みやすく、短期間での売却が期待できます。

デメリット
– 競争力の低下:
参加者が限られるため、公開式と比べて競争が少なく、希望価格に達しないリスクが高まります。

– 価格の透明性が低下:
クローズド式では、市場価格と乖離した価格で売却される可能性があり、透明性が低くなる場合があります。

5-3.不動産会社による買取

現地調査する相楽と大和田

5-3-1.公開式

メリット
– 競争による価格向上:
公開式で買取提案を募ることで、複数の不動産会社からの競争が生まれ、より高値で売却できる可能性があります。

– 市場価格に近づく:
複数の見積もりを比較することで、市場価格に近い適正な価格での売却が期待できます。

デメリット
– 時間がかかる:
複数の不動産会社と交渉する必要があるため、売却完了までに時間がかかる場合があります。

– プライバシーの懸念:
売り主の情報が広く公開されるため、プライバシー保護の観点でリスクがあります。

5-3-2.クローズド式

メリット
– 迅速な売却:
特定の不動産会社にのみ提案を依頼することで、交渉がスムーズに進み、短期間での売却が期待できます。

– プライバシーの保護:
情報の公開範囲が限定されるため、売り主のプライバシーが守られやすいです。

デメリット
– 競争がない:
限られた不動産会社との交渉になるため、価格交渉で有利に進めることが難しくなり、希望価格に届かない可能性があります。

– 価格の透明性が欠ける:
市場価格と乖離した価格で売却される可能性が高まり、適正価格での売却が難しくなることがあります。

6.公開・非公開による売却時のメリット・デメリットまとめ

外観

6-1.価格を最大化したい場合:

公開式が有利です。特に競争が期待できる仲介やオークションでは、多くの買主が参加することで高値で売却できる可能性があります。

6-2.迅速かつプライバシーを重視したい場合:

クローズド式が適しています。不動産会社による買取や、特定の買主を対象にしたオークションがスムーズに進むことが期待できます。

売却の目的や優先事項に応じて、最適なアプローチを選んでください。

7.売却後も残る売主責任、契約不適合責任

困る男性

他にも、区分マンションを売却する際の「契約不適合責任」とは、売却した物件に隠れた瑕疵(欠陥)があった場合や、契約内容と異なる点が発覚した際に、売主が負う責任のことです。

今回説明したそれぞれの売却方法によって、この責任の負い方やリスクが異なるため、それぞれ具体的に説明します。

7-1.仲介による売却

7-1-1.契約不適合責任の範囲

– 売主が負う責任が大きい:
仲介を通じて売却する場合、売主は物件の状況を正確に買主に伝える義務があります。

万が一、契約後に物件に不具合や契約内容と異なる点が発覚した場合、買主から契約不適合責任を追及されるリスクが高くなります。

– 瑕疵担保責任の期間:
一般的に、引渡し後数ヶ月~1年程度の期間内に契約不適合責任が問われることがあります。この期間は、契約内容によって異なるため、事前に確認が必要です。

7-1-2.リスク軽減策

– 物件調査の実施:
売却前に専門家による物件調査を行い、瑕疵がないことを確認しておくことが重要です。

また、発見された瑕疵については、売却前に修繕を行うか、事前に買主に通知することで、後のトラブルを防ぐことができます。

– 契約書に詳細を記載:
契約書に物件の状態や既知の瑕疵について詳細に記載し、双方が合意した内容に基づいて取引を進めることで、責任範囲を明確にすることができます。

– 契約不適合責任免責での売却:
売買活動時点から、売主責任について、免責を唄う事ができます。但し、売主が現時点で認識している不具合は買主に全て開示する必要があります。

7-2.オークションによる売却

7-2-1.契約不適合責任の範囲

– 売主の責任はケースバイケース:
オークションでは、物件の詳細が公開され、買主がその情報を元に入札するため、一般的には仲介と比べて売主の契約不適合責任は限定的とされることが多いです。

しかし、事前に知らされていなかった重大な瑕疵があった場合、買主が責任を売主に追及することが可能です。

– 「現状有姿」売却のケース:
オークションでは、物件を「現状有姿(現状のまま)」で売却することが一般的で、これにより売主の責任が軽減される場合があります。

ただし、重大な瑕疵が隠されていた場合には、責任を負うリスクが残ります。

7-2-2.リスク軽減策

– 情報開示の徹底:
オークションに出品する前に、物件の状態を詳細に調査し、正確な情報を買主に提供することが重要です。

これにより、後のトラブルを防ぐことができます。

– 「現状有姿」条件の確認:
売却条件として「現状有姿」を明確にし、契約書にもその旨を記載しておくことで、売主の責任を限定することが可能です。

7-3.不動産会社による買取

7-3-1.契約不適合責任の範囲

– 売主の責任は最も軽減される:
不動産会社による買取の場合、売主の契約不適合責任が軽減されることが一般的です。

プロの不動産会社が買主であるため、瑕疵の有無に関わらず現状のまま物件を購入するケースが多いです。

– 「瑕疵担保免責」の特約:
多くの場合、契約に「瑕疵担保免責」の特約が付されており、売主は契約不適合責任を一切負わないことが明記されます。

このため、売却後に責任を問われるリスクはほとんどありません。

7-3-2.リスク軽減策

– 契約書の確認:
契約書に「瑕疵担保免責」の特約が含まれているかを確認し、売却後の責任が発生しないことを明確にすることが重要です。

– 不動産会社との交渉:
契約の際に、不動産会社と責任の範囲についてしっかりと交渉し、納得のいく条件で契約を進めることが推奨されます。

7-4.売却方法別、売主責任の範囲と軽減策まとめ

7-4-1.仲介による売却:

売主は契約不適合責任を負うリスクが高くなりますが、事前の調査や契約書の記載でリスク軽減が可能です。

7-4-2.オークションによる売却:

売主の責任は限定されやすいですが、事前の情報開示が重要です。現状有姿での売却条件を確認することがリスク軽減に役立ちます。

7-4-3.不動産会社による買取:

売主の責任が最も軽減されるケースであり、瑕疵担保免責の特約により、リスクがほとんどありません。

売却方法に応じて、契約不適合責任のリスクが異なるため、ご自身の状況に応じた対応を検討することが重要です。

8.売却方法決定時の注意点

現地調査する相楽と大和田

区分マンションを売却する際、どの売却方法を選択するかによって、その後のプロセスやリスクが大きく異なります。
以下では、仲介、オークション、買取それぞれの方法で売却する際に、売主が注意すべき具体的なポイントを説明します。

8-1.仲介による売却時の注意点

8-1-1.市場調査と適正価格の設定:

仲介による売却では、まず市場価格をしっかりと調査し、適正価格を設定することが重要です。

価格が高すぎると売れ残るリスクがあり、逆に安すぎると利益が少なくなります。

近隣の類似物件の売却事例を参考にしながら、仲介業者と相談して価格を決めましょう。

8-1-2.仲介業者の選定:

信頼できる仲介業者を選ぶことが成功の鍵です。実績や評判、専門知識のある業者を選び、物件の宣伝方法や販売戦略についても確認しましょう。

また、仲介手数料も比較検討し、無理のない範囲で最適な業者を選ぶことが大切です。

8-1-3.物件の魅力を最大限にアピール:

不動産仲介では、多くの買主が物件を内覧する可能性があるため、物件の魅力を最大限に引き出すことが必要です。

必要に応じて室内のリフォームや清掃を行い、写真撮影や広告の内容にもこだわりましょう。

他にも、共用部分の管理状況や周辺環境もアピールポイントになります。

8-1-4.契約不適合責任への備え:

仲介売却では、契約不適合責任を追及されるリスクがあるため、物件の状態をしっかりと確認し、売却前に必要な修繕や補修を行うことが重要です。

また、契約書には既知の瑕疵について明記し、後からトラブルにならないようにしましょう。

8-2.オークションによる売却時の注意点

8-2-1.適切なオークションプラットフォームの選択:

オークションの成功は、どのプラットフォームを利用するかに大きく依存します。

物件の特性に合ったプラットフォームを選び、過去の取引実績や参加者の質を確認することが重要です。

また、オークションの手数料やサービス内容についても事前に確認しましょう。

8-2-2.出品時の情報公開のバランス:

オークションに出品する際、物件の情報をどの程度公開するかが重要な判断ポイントです。

情報を過度に公開すると、プライバシーリスクが高まります。

一方、情報が不十分だと買主が入札を躊躇する可能性があります。

適切なバランスで詳細を提供し、買主に安心感を与えることが、高い値段で売るために大切です。

8-2-3.オークション戦略の策定:

オークションでは、最低入札価格をどう設定するかが成功の鍵となります。

あまり低く設定すると、希望価格に達しない可能性があります。

一方で、高すぎると入札者が現れないリスクもあります。

市場価格や競合物件の状況を踏まえ、仲介業者と相談しながら戦略を立てましょう。

8-2-4.「現状有姿」売却の検討:

リビング

オークションでは、物件を「現状有姿」で売却するケースが多いです。

この条件を明確にすることで、後からのトラブルを防ぐことができます。

しかし、その分、事前に物件の状態を正確に把握し、適切な価格設定を行う必要があります。

8-3.不動産会社による買取時の注意点

8-3-1.買取価格の交渉:

買取の場合、価格が市場価格よりも低く提示されることが一般的です。

そのため、複数の不動産会社に見積もりを依頼し、価格を比較することが重要です。

また、価格の根拠や算定方法についても確認し、納得のいく価格で売却できるよう交渉を行いましょう。

8-3-2.売却のスピードと手続き:

不動産会社による買取は、スピーディに進むことが利点ですが、手続きが迅速に進む分、契約内容の確認が疎かになりがちです。

契約書の内容や特約条項をしっかりと確認し、不明点や疑問点があれば事前にクリアにしておくことが重要です。

8-3-3.瑕疵担保免責の確認:

不動産会社による買取の場合、瑕疵担保免責の特約が付くことが多いです。

これにより、売却後のトラブルリスクが大幅に軽減されますが、契約内容をよく確認し、免責範囲をしっかり把握しておく必要があります。

8-3-4.契約内容の確認と理解:

買取契約では、不動産会社が提示する契約内容に不利な条件が含まれていないか注意が必要です。

特に、売却後の責任や瑕疵に関する取り決めについては、細かく確認し、自分にとって不利益とならないように注意しましょう。

8-4.マンションの売却方法決定時の注意点まとめ

8-4-1.仲介による売却:

市場調査と適正価格の設定、信頼できる仲介業者の選定、物件の魅力を最大限にアピールすることが重要です。

また、契約不適合責任に備えて物件の状態を確認し、修繕を行うことも忘れずに。

8-4-2.オークションによる売却:

適切なオークションプラットフォームの選択、情報公開のバランス、戦略的な価格設定が成功の鍵です。

また、「現状有姿」売却の条件を明確にすることが重要です。

8-4-3.不動産会社による買取:

複数の見積もりを比較し、価格交渉を行うことが重要です。

売却のスピードに乗じて契約内容を疎かにせず、瑕疵担保免責や契約内容の詳細をしっかりと確認しましょう。

これらの注意点を踏まえ、自分にとって最適な売却方法を選択してください。

9.マンションの売り方別メリット・デメリットと注意点まとめ

相楽、電話中

不動産業での長年の経験を通じて、マンション売却は単に物件を手放すこと以上の意味を持つことが多いです。

それは新しい生活への扉を開く重要な一歩であり、その成功は正確な市場分析、戦略的な価格設定、そしてプロフェッショナルなサポートに大きく依存すると思っています。

この記事を通じて、マンション売却のプロセスに関する基本的な知識や、各種売却方法のメリットとデメリット、さらには選び方やタイミングなど、売却成功のための重要な要素を解説しました。

売却を検討中の方にとって、この情報が有益であることを願います。

9-1.最適な売却戦略を選択が不可欠

最後に、マンション売却において、最も重要なポイントは『自身のニーズと市場の状況を慎重に評価し、最適な売却戦略を選択する』ことだと思います。

また、信頼できる不動産業者との連携は、適切な価格設定や効果的な販売戦略の策定に不可欠です。
経験豊富な業者は、不測の事態にも迅速に対応し、売却プロセスをスムーズに進めるための大きな支えになりえます。

マンション売却は大きな財務的、感情的な決断です。

この記事が、その重要な選択に際して役立つ情報を提供し、より良い結果につながる一助となれば幸いです。成功への道は準備と正しい知識から始まります。

万が一、この記事の内容で変わらない事や具体的な質問がある場合には、ご連絡ください。

9-2.無料相談や取引件数の推移

下記グラフの通り、過去10年間で1,200件以上の御相談を受けています。

相談件数の推移

無料相談等のご連絡はこちらのページより、ご連絡下さい。
*現在、無料相談から取引のご依頼を受けた場合、手数料を1.5%とその消費税に減額しております。
一度面談をしたことで、その人となりが分かり、信頼関係からその人のために頑張りたいと思い、仕事がスムーズに進むことが多いためです。

運営メンバー

また、2012年以降、250件超の不動産取引を担当し、どのような不動産を購入・売却すべきか、理解しつつあります。

取引件数の推移

例えば、地方だけでなく、東京においても高齢化による戸建てからマンションへの住み替え相談が増えています。

今後も私たちの強みを生かせる案件を丁寧に見つけ、不動産のご紹介していきたいと思っています。

他にも、住宅ローンの返済が不安な50代の方の住まいの購入や売却をどうするか、悩んでいる場合、『LINE公式の無料相談』や『電話相談』からお気軽にお問い合わせ下さい。
*私たちはたらい回しなく、実務担当が直接対応いたします。

>>これまでうまく行った解決事例はこちらのページにまとめてあります。
また、私たち、アリネットのgoogleでの口コミはこちらのページにまとめてあります。

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相樂 喜一郎

この記事を書いた人

相樂 喜一郎

事例を基にトラブルの少ない取引を目指し、2011年以降130件以上の不動産取引を経験。現在はこれまでの経験を活かし、地域の金融機関と一緒に相続に伴う実家の再生や売却、住み替えに注力。不動産鑑定士補、宅地建物取引士、相続アドバイザー、住宅診断士。 >>その他詳しい実績はこちら

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